外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

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外壁材を保護したり、外壁の美観を保ったりするためには、傷んだ外壁を塗装する必要があります。
外壁塗装に使用する塗料は専用のものですが、種類はさまざまなものがあり、特徴・特性が異なります。
そのため、外壁を塗装する際にはどの塗料が最適なのかということを知っておく必要があります。

本記事では、外壁塗装用の塗料の種類について解説します。

外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

外壁塗装用の塗料の基本

DIYが得意な方なら、ホームセンターなどで塗料を買ったことがあるかもしれません。

しかし外壁塗装で使用する専用の塗料は、一般的な塗料とは性質も種類もまったく異なります。

業者に外壁を塗装してもらうとき、業者にどのような塗料を使用してほしいのかということを伝えないと、期待と異なる仕上がりになってしまうことがあります。

外壁塗装に使用する塗料の基本知識から説明していきましょう。

どうして塗料に種類があるのか?

外壁塗装では実に多くの種類の塗料が使用されます。

塗料はもちろんメーカーによっても異なりますが、同じメーカーの塗料の中でも、複数の外壁塗装用塗料がラインナップされています。

選択肢が豊富なことはメリットとも言えますが、知識を持っていない人にとっては、どの塗料を選ぶべきかわからないということになります。

そもそも、なぜそれほど多くの塗料があるのでしょうか?

塗料の歴史

「塗料」の歴史をひもといてみましょう。

「塗料」と呼べるものは、なんと今から18000年前の旧石器時代にすでに存在していたそうです。

学校で古代の壁画の写真を見たことがあると思いますが、あの壁画に使用されているのも、さまざまな原料から作られた一種の「塗料」であると言えます。

日本で言うと、古くから「漆」が塗料として使用されてきました。漆塗りという技術は今も続いている文かですが、縄文時代から使われていたらしいことがわかっています。

塗料として皆さんが知っているものは近代的な塗料、いわゆる「ペンキ」だと思います。

ペンキは産業革命の時代に誕生したと言われており、日本に入ってきたのは黒船来航の時代でした。

そして日本人もいよいよ建物に塗料を塗るということを始めたわけです。

当時、外壁塗装用の塗料は海外からの輸入に頼っていました。しかし1880年ごろに国内生産に成功した企業が現れ、高価だった輸入塗料の代わりに国産の塗料が安く流通することになりました。

さらに時代は進み、1950年ごろになると、合成樹脂を使用した現代的な塗料が開発されます。

このころより、塗料は環境への配慮が欠かせないものになり、今にいたるのです。

このように塗料は長い歴史を経てのさまざまな製品が開発され、市場に流通してきました。

技術の発展や創意工夫によって数多くの塗料が開発されて今にいたっています。

塗料の種類は消費者にニーズに応える

塗料に限らず、製品が多様化するのは、それだけさまざまな消費者のニーズがあるということの結果であり、塗料もさまざまなニーズに応えた結果多様化してきました。

たとえば「価格重視(安さ重視)」のニーズと「品質重視(高品質重視)」のニーズがあったとしたら、価格と品質は比例するので、それに応えるための製品は違うものになります。

さらに、「ある程度安くて、ある程度品質も高い」といった両者のバランスが良い製品というニーズも出てくるでしょう。

こうしたことから、さまざまな種類の塗料が増えてきたと考えられます。

上述した塗料の歴史の中でさまざまな製造ノウハウが蓄積され、改良がなされてきました。

塗料を開発する職人たちの長年の努力によって、消費者のさまざまなニーズに応えるための多種多様な塗料が生まれているのが、現代の状況なのです。

塗料ごとにメリット・デメリットが異なる

塗料ごとにどのような違いがあるのかということについては、後ほど解説しますが、種類ごとにメリットやデメリットは異なります。

たとえば、ある塗料は値段は安くけれども、耐久性がそれほど高くなく、数年で再塗装が必要になるという特徴があります。

また、別な塗料は、価格は高いもののさまざまな機能を備えており、耐久性も高いので、しばらくは外壁塗装をしなくても済むという特徴があります。

こうした違いは、それぞれの塗料に使用されている原料の違いによって生まれます。

原料が高価な塗料はやはり高くなりますし、原料が高性能なほど塗料の性能も高くなるのです。

そういうわけで、各塗料のメリットとデメリットは製品ごとに異なり、メリットだけに目を奪われてしまうと、デメリットを見落としてしまう可能性があります。

外壁を塗装する塗料選びにおいては、メリットだけでなくデメリットにも目を向け、双方を把握しておくことをおすすめします。

外壁用の塗料の分類・違い

外壁塗装用の塗料は、大きくは、使用されている原料によって分類されます。

どのような原料が塗料に使われているかということを見ていきましょう。

顔料

塗料の「色」を決めているのは「顔料」です。

色だけでなく、錆びを防ぐための錆止め顔料、塗料を増量させたり塗装の作業性を改善させたりする体質顔料と呼ばれるものもあります。

顔料ではなく、染料で着色している塗料もあります。

合成樹脂

「樹脂」は塗料の性質を決める働きがあります。

ロジンやセラックなどの天然樹脂を使用している塗料もありますが、多くの塗料は、アクリル樹脂やウレタン樹脂、シリコン樹脂のような合成樹脂を使うものが主流です。

樹脂の違いによって、耐候性や柔軟性、耐薬品性など特徴が異なる塗料があります。

また、使用している樹脂によって塗料の価格も変わります。

希釈剤

顔料や添加剤はそのままでは塗装することができず、希釈剤で溶かして液体にしなければ塗りやすくなりません。

希釈剤は、大きく、溶解力の強い「強溶剤」と、溶解力は弱いものの有機溶剤の臭いを抑えた「弱溶剤」に分かれます。

次項で説明する水性塗料の場合は、水を希釈剤として使用します。

添加剤

上に書いたように、樹脂は塗料の性質をおおまかに決めますが、「添加剤」はその樹脂に対してさまざまな性能を与えます。

塗料に添加剤を入れることによって、塗料を保管している間に沈殿してしまうのを防止してくれたり、塗装や乾燥中に発生する小さな気泡の発生を防いでくれたり、塗料が使いやすいものになります。

ハイブリッド塗料について

「ハイブリッド塗料」は、有機物を原料として作られた有機塗料と、無機物から作られた無機塗料を混ぜ合わせた塗料です。

ハイブリッド塗料は有機塗料と無機塗料を混ぜ合わせることで、それぞれの塗料の両方のメリットを兼ね備えています。

配合バランスによっても微妙に特徴は変わりますので、塗装の目的や塗装場所にあわせて、それに適したハイブリッド塗料を選べば、汚れにくい、耐久性に優れた外壁・屋根を仕上げることができます。

つやの有無

塗料の性質としては、「つや」の有無もあります。

塗料におけるつやの有無は、機能面での性質にはあまり関わることはなく、仕上がりの好みで決めても問題ないでしょう。

「水性塗料」と「油性塗料」の違い

次に、「水性塗料」と「油性塗料」の違いについて解説します。

水性塗料の性質

水性塗料と油性塗料の違いは、希釈剤に使う素材の違いです。

水性塗料は塗料の臭いが少なく環境にやさしいのが特長であり、塗った後に塗料が付いたハケなどの道具も水で洗えます。

油性塗料の性質

油性塗料は水性塗料よりも耐久性があるものが多く、発色性も良い塗料が多いです。

水性塗料はハケで塗ったときに塗り跡が残ってしまうことがありますが、油性塗料は乾燥すると塗り跡が目立たなくなり、平滑な塗膜を作ります。

「1液型」「2液型」の違い

次に「1液型」と「2液型」の違いについて解説します。

1液型

「1液型塗料」とは、塗料の主剤が1つだけの塗料のことです。

このタイプの塗料は、塗料だけで対象物を塗れます(薄める場合は水や有機溶剤を使用します)。つまり塗料さえ買ってくればすぐに塗装できる作業性の高さが特長です。

塗装に時間がかかるような場合にはおすすめですが、性質面では、2液型に劣るケースもあります。

2液型

「2液型塗料」とは、主剤である塗料と硬化剤の2つに分かれている塗料です。塗装の際には直前に2つの塗料を混ぜ合わせなければなりません。

硬化剤と混ぜ合わせるため、乾燥後には強固な塗膜を作りますが、一度混ぜ合わせると数時間ほどで固まってしまうため、作り置きや保存がきかず、混ぜ合わせたらその日のうちに使い切らなければなりません。

このため、外壁塗装に数日かかるような場合は、混ぜ合わせる量を調整しなければならず、一度に大量の塗料を用意できないという点がデメリットになります。

外壁用の塗料に付加される機能

塗料には、配合されている原料によって機能が変わります。

遮熱性

外壁塗装用の塗料の中には「遮熱性」のあるものがあります。

遮熱性があるということは外部からの熱を反射する効果があるということで、たとえば夏の陽射しの熱さを軽減してくれます。

外からの熱を中に影響させないために、中の冷房効率が良くなり、エアコンの電気代を節電できるでしょう。

防水性

外壁塗装用の塗料の中には「防水性」のあるものがあります。

ほとんどの外壁建材は雨水などによって劣化してしまいますので、塗料によって防水性を高めることは非常に重要です。

外壁塗装用の塗料のほとんどには防水性がありますが、とくに防水性の高い塗料を使用すれば、外壁材の劣化を大幅に防ぐことができます。

防汚性

外壁塗装用の塗料の中には「防汚性」のある塗料があります。

外壁は、時間の経過に応じてさまざまな汚れが付着します。防汚性の高い塗料で塗装した外壁には、汚れが付着しにくくなります。

もちろん、汚れの付着を完全に防ぐことはできませんが、日ごろのお手入れが簡単になりますので、外壁の美観を手軽に維持できるようになります。

防かび性

外壁塗装用の塗料の中には「坊かび性」のある塗料があります。

湿度が高い環境では外壁にかびが発生し、見た目を悪くしてしまいます。

防かび性の高い塗料を使えば、湿度が高い環境でも外壁のかび発生を抑えてくれるので、お手入れの手間が少なくなるでしょう。

塗料メーカーの知名度と塗料の性能の関係

多くの人が気にするのが、「塗料メーカーの知名度」だと思います。

メーカーの知名度が高いほど「塗料の性能」も高いのでしょうか?

大手メーカーには安心感がある

これは塗料に限った話ではなく、大手メーカーが販売する製品に対して安心感をもつ人は少なくありません。

たしかに大手メーカーは製品の開発に人も予算も割いて、歴史のある会社が多いので、手掛けている製品の品質はそれだけ確かなものが多いでしょう。

塗料メーカーはたくさんあるので、塗料を選ぶときに安心感のある大手メーカーのものを選ぶのはおかしなことではありません。

知名度のないメーカーであっても高性能な塗料は作れる

ただし、知名度が低いメーカーでも性能の高い塗料を作っているところは少なくありません。

たとえば塗料部門のなかった化学メーカーが独自技術によって塗料メーカーになることがありますから、必ずしも大手の塗料メーカーの塗料だけが高性能ということにはなりません。

「大手の知名度=高い技術力・開発力」と鵜呑みにしないようにしましょう。

最終的には口コミなどの評価が決め手になる

塗料選びで迷ったあげく、最終的に利用者の口コミ評価を決め手に選ぶことも少なくありません。

昨今ではネット上の口コミや掲示板等によって製品の評価を簡単に見ることができます。

そうした口コミのなあには、いわゆる「サクラ」と呼ばれる悪意あるレビューなども含まれているため、必ずしも鵜呑みすべきではありませんが、すべてのレビューがサクラだとも言い切れません。

好評価が多い塗料は、ある程度その評価を信用してもいいでしょう。

ご自身で利用したことのない塗料は、こうした評価が最後の決め手になることもあると思いいます。興味のある塗料があったらレビューを参考に見てみて、どのようなメリットがあるかをチェックしてみてください。

塗料の選び方

選ぶ

さて、いよいよ塗料の選び方を解説しましょう。

塗料選びには、大きく2種類の選定基準があります。

塗料を塗る対象の素材で選ぶ

1つ目の基準は、塗料を塗る「素材」が何かということで選ぶという方法です。

たとえば金属に塗料を塗る場合は、金属には塗料が付きにくいため、適切な手順を踏んで塗装しなければなりません。すでに塗装されていたり、錆が出てしまっている場合は、塗装する前にまず塗料や錆を落とし、塗料の密着度を向上させるプライマーで下塗りし、しっかり乾燥させてから金属専用の塗料で塗装するという肯定が必要になります。

また、コンクリートに塗る場合は、3つの塗料を使うのが主流です。

1つめは「撥水塗料」です。これには雨水を弾く効果があり、安価に塗装できるので雨漏り予防に最適の塗料です。ただし耐久性が低いので、こまめに塗り替えなければなりません。

2つめは「カラークリア塗料」です。これは撥水塗料よりも保護機能が高く、コンクリートの風合いを残すこともできる塗料です。ただし撥水塗料に比べて価格が高いことがデメリットです。

3つめは「弾性塗料」です。これはひび割れの表面化を抑えて雨漏りのリスクを低減してくれますが、コンクリート独特の風合いを消してしまうという難点があります。このためシリコン系の塗料を使用するのが一般的です。

木材系を塗装する場合は、他の素材に比べて使用できる塗料の種類が多くなり、実際にさまざまな塗料が販売されています。

木目を生かす塗料もあれば、木目を隠す塗料もありますし、耐候性の高いもの、防腐効果のあるものなど、多様な種類の塗料から選ぶことになるでしょう。

塗ろうとしているものが屋外にあるものなのか、屋内にあるものなのか、ということによっても適切な塗料は異なります。たとえばウッドデッキは屋外で使うものなので、耐久性の高い油性塗料が多く使われますが、一般的な家具は屋内で使うものですから水性塗料で塗るのがおすすめになります。

このように塗料は対象物の素材や使用目的、欲しい機能によって適切なものが違います。塗料を扱うプロである塗装会社に相談してみるのもいいでしょう。

塗料を塗る場所による選び方

次は「使用する場所による選び方」の違いです。

たとえば室内の場合なら、臭いや安全性など、生活の質に関係することを考慮する必要があると思いますが、室外の外壁などなら、それよりも色味や機能性などが検討の対象となるはずです。

このように、塗装する部位によって、求められる性能は大きく異なります。

塗料の性能は製品ごとに大きく異なりますので、塗装する部位に必要な性能を満たす塗料をきちんと選び、満足度の高い外壁塗装を実現しましょう。

DIYで塗装するのをおすすめできない理由

おすすめできない

外壁の塗装を業者に依頼せず、DIY、つまり自力で塗装しようと考える人もいますが、私宇たち外壁塗装のプロとしては、おすすめできません。

その理由をこれから説明します。

利用できる塗料の種類が限られるから

1つ目の理由は「利用できる塗料の種類が限られるから」です。

ホームセンターなどに行けば、塗料は誰でも購入できます。特別な資格なども必要ありません。

ただし塗装業者が使用している業務用の塗料は、ホームセンターなどでは入手できる種類が限られてしまいます。ホームセンターで塗料を買ってきてDIYで外壁を塗装すると、業者が行う塗装よりも塗料の選択肢が限られるということです。

本記事の前半で述べたように、外壁塗装用の塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴やメリットが異なります。

満足できる外壁塗装を実現するためには、外壁の環境や素材などに最適で、必要な機能を備えた塗料を使うことが重要になります。

プロの塗装業者に依頼すれば、利用する塗料の選択肢は、DIYで行うのよりもずっと多くなります。業者は、どの塗料を使えばお客様の希望を叶える外壁塗装ができるかというノウハウも豊富に有しています。満足度の高い外壁塗装を実現できることこそ、塗装業者の仕事なのです。

外壁塗装の質が低くなるから

2つ目の理由は「外壁塗装の質が低くなるから」です。

外壁を塗装するためには、塗料に関する知識も必要ですが、当然、塗装そのものの技術も要求されます。

外壁塗装というのは、ただ塗料を外壁に塗っているだけではありません。

まず最低限でも下地処理をきちんと行わないと、外壁塗装は失敗してしまいます。

下地処理とは下地を洗浄したり、クラックを補修したりすることですが、これをきちんと行わないと、たとえその後の塗装作業をうまく仕上げることができたとしても、質の高い塗装にはなりません。

また、プロは塗装作業自体も数回に分けて行い、しっかり塗膜を形成させる技術を有しています。

塗装の技術を有していない素人の方が塗装を行うと、必ず塗りムラが発生してしまいます。これは見た目が悪いというだけでなく、肝心の塗膜が十分に形成されないということです。

このように外壁塗装には熟練の技術力が必要不可欠です。塗装経験のない素人の方が見よう見まねで頑張っても、やはりプロの技術には到底かないません。

外壁塗装は、単に美観に大きく関わるだけでなく、建物の耐久性にかかわる重要な作業です。そのためDIYで行うことはおすすめできません。ちゃんとした技術力のある優良業者に作業を依頼することが、満足できる外壁塗装を実現する近道です。

イロドリからのアドバイス

使用できる塗料の種類は、業者によっても差があります。
たとえば最新の塗料だと扱いのない業者もありますので、まずは業者がどんな塗料を選択肢として用意できるかということを施工前に確認してください。

外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

イロドリで使用している塗料の種類と特徴

塗料には多種多様なものがあると書きましたが、プロの塗装業者ならそのすべてを扱っているというわけではありません。業者によって使用する塗料はある程度決まっています。

たとえば私たちイロドリの場合はどのような種類の塗料を使用しているか、ということを解説しましょう。

シリコン塗料

「シリコン塗料」とは、主成分である樹脂としてシリコンを使用している塗料です。

アクリル塗料やウレタン塗料より耐久性に優れており、コストパフォーマンスに優れているため人気の高い塗料です。

耐熱性や撥水性、防汚性などさまざまな機能を有しており、優れた性能を発揮してくれます。

ただ、昨今はシリコン塗料を上回るような高耐久・高性能な塗料も数多く開発していますから、耐久性と価格などを総合すると、中間的な評価の塗料になっています。このため、中途半端な塗料とイメージしている人もいるようです。

とはいえ、歴史と実績がある塗料ですから、信頼性の点では非常に高く、多くの業者がシリコン塗料を扱っています。

私たちイロドリでは、エコノミープランをご用命いただいた際にシリコン塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

外壁塗装に用いる「シリコン塗料」の特徴と費用

ラジカル塗料

「ラジカル塗料」は、正式には「ラジカル制御型塗料」という名称の塗料です。

ラジカルを制御することができるという特徴を有していることからその名がありますが、「ラジカル」とは何でしょうか。

外壁や屋根用の塗料に含まれる顔料に酸素や水、紫外線などが触れると、劣化因子が発生します。これがラジカルです。

わかりやすく言うと、ラジカルは、外壁塗装の塗膜を劣化させる原因の1つです。

「ラジカル塗料」は、劣化を引き起こすラジカルが発生しないように制御できる塗料です。

日本では2012年ごろから流通し始めた比較的新しい塗料です。

外壁塗装を行う際のコストとしては、シリコン塗料と同等か、やや高めのランクに属しますが、価格と機能のバランスが良いことでは定評があります。

機能面でもさまざまなメリットをもつ塗料ですが、2012年登場ということは、流通し始めてからまだ10年程度しか経過していないということになるので、実際にどれくらいの耐用年数があるのかということでは実地データは乏しいです。また、新しい塗料ですから、ラジカル塗料を扱うノウハウを蓄積している業者も少ないと言えます。ラジカル塗料を選択するなら、使用実績があり、ノウハウを有している業者を選ぶ必要があります。

私たちイロドリでは、エコノミープランをご用命いただいた際にラジカル塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

「ラジカル塗料」が外壁塗装の劣化を抑える理由とは

無機塗料

「無機塗料」とは、塗料の主成分に、有機物ではないガラスなどの無機物を使用している塗料です。

ただし実際には、塗料の性質上、少量の樹脂は含まれているため、「無機有機塗料」や「無機ハイブリッド塗料」といった呼び方をされることもあります。

無機塗料は対候性が高いことが特徴で、劣化しにくいというメリットがあります。製品にもよりますが、一般的に塗装後20年はもつとされている高耐久の塗料です。

防汚性や難燃性に優れており、無機塗料で外壁を塗装すると建物をしっかりと守ってくれます。

ただし、塗装コストは高めで、1回の外壁塗装にかかる作業費用が他塗料を使った場合より高くなる傾向があります。このため、塗装面積が広い建物の場合は、予想外の費用になってしまうことがあります。

無機物を使用しているため、塗装するとツヤが出るのですが、ツヤの強い外壁が好みではない方にとってはおすすめできません。ただし、塗装の仕方によってはツヤをある程度抑えることもできます。

私たちイロドリでは、スタンダードプランをご用命いただいた際に無機塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

外壁塗装で「無機塗料」を使用するべき?メリットや費用相場を解説

アポリテック塗料

アポリテック

「アポリテック塗料(アポリテックペイントファイン)」は、世界初の特許技術によって塗膜の劣化要因(紫外線、水、熱など)の影響を最小限にとどめることができる、高反射・高耐久・高密着を実現した塗料です。

水性であり、高い反射性・放射性を有しているので、塗膜の熱だまりを防ぐことができますので、夏の空調使用電力を削減できます。人にも環境にも優しい安全な塗料です。

さらに、既存の多機能・高機能塗料に比べ、価格面で圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。

下塗材なしでの施工できるので、きわめて施工性が高く、工期も短縮できます。耐用年数は30年とされており、それが本当なら塗替え回数を軽減できますから、費用も大きく抑えることができるでしょう。

ただ、こちらもラジカル塗料と同じように新しい塗料なので、使用された実績がまだ少なく、利用者による評価・口コミ等もあまりないので、評価が難しい面もあります。

私たちイロドリでは、ハイパフォーマンスプランをご用命いただいた際にアポリテック塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

耐用年数30年の高機能塗料 アポリテックペイントファイン

無機フッ素塗料

「無機フッ素塗料」とは、主成分にフッ素系の樹脂を配合している塗料です。

東京スカイツリーの塗装にも使用されているということで有名な塗料で、現行の塗料の中では最高峰の評価を受けています。

フッ素塗料は密着性が高く、外壁にしっかりと密着する性質があるため、長く耐え続けることができる高耐久が特徴です。

また、耐熱性や親水性、防水性や防かび性など、機能面でもさまざまなメリットがあります。

無機フッ素塗料は意外と歴史が古く、耐久性や機能性についても一定の評価があるので信頼性もは高い塗料です。

ただ、どちらかといえば商業施設やビルなどの建物で使用されている実績が多い塗料なので、一般家庭の外壁塗装で使用したという口コミを見つけることは難しいかもしれません。

塗装費用は高めですが、高耐久なので再塗装までの期間は長く、長い目で見ればコストパフォーマンスに優れている塗料といえるでしょう。

一般家庭の外壁塗装で使用されている実績が少ないということは、フッ素塗料を扱える業者も少ないということになります。この塗料で外壁を塗装するなら、使用実績が豊富で技術力のある業者に依頼する必要があります。

私たちイロドリでは、でもプレミアムプランをご用命した際には無機フッ素塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

「フッ素塗料」を用いた外壁塗装の特長、そのメリットや費用を徹底解説

弾性塗料

「弾性塗料」とは、「可塑剤」という添加剤を混ぜることによって、ゴムのような弾力性と伸縮性を備えている塗料です。

他の塗料にはそのような特性はないので、他の一般的な外壁塗装用塗料に比べると、弾性塗料を用いた外壁施工には、特に高い技術が必要とされます。よほど高い技術を有している人でなければ扱えませんので、弾性塗料の外壁塗装は必ずプロに任せることをおすすめします。

弾性塗料は、その特性によって、塗装された外壁にひび割れが発生した際に塗膜が伸び、伸びた部分が外壁のひび割れを覆ってひび割れを露出させないという効果を発揮します。

また、高い防水性も備えているということが特徴です。

弾性塗料には、施工費用や耐用年数が異なる複数の施工法が複数あるので、予算や外壁防護の機能性などを考慮して、最適な施工法を選択できるという柔軟性があることも特長です。

弾性塗料のデメリットは、耐用年数が比較的短いということです。

また、弾性塗料は熱に弱く、外壁材であるサイディングボードには断熱材が含まれているために熱で膨らんでしまうことがあり、見た目が悪くなってしまう可能性があります。

私たちイロドリでは、弾性プレミアムシリコンと弾性セラミックシリコンの取り扱い実績があります。

詳しくはこちらをご覧ください。

外壁塗装に使用する「弾性塗料」のメリットとデメリット

遮熱塗料

遮熱塗料ミラクール

「遮熱塗料」とは、太陽光を反射することで熱を室内に入りにくくする塗料です。

遮熱塗料は工場の屋根塗装などに用いられることの多い塗料ですが、その最大のメリットは「電気代の節約」です。

太陽光がダイレクトに当たる工場の屋根は熱を帯びてしまい、それが工場内に伝わって工場内の室温を大きく上げ、中で作業する人の健康を損ねてしまいます。

遮熱効果のある塗料を屋根に塗装すれば、太陽光を反射しますので、工場の屋根から工場内に伝わる熱量が抑えられます。工場内を冷やすためのエアコンを効率よく運転できるようになります。

夏場にエアコンにかかる電気代は、特に工場など大きな施設ではばかになりません。遮熱塗料で屋根を塗装し、工場内に伝わる熱量を抑えれば、エアコンをガンガン回して冷やさなくても、工場内を快適な状態に保ち、作業する人の健康を守ることができるのです。

私たちイロドリでは、工場の屋根塗装などに「ミラクール」という遮熱塗料を使用しています。

このミラクールは数々の特許を取得している塗料で、耐久性が高いというメリットもあります。高い遮熱効果があることで、ミラクールは国内トップクラスのシェアを誇っており、近年ではタイやマレーシア、中国など海外での施工実績も増えている、評価の高い塗料

です。

詳しくはこちらをご覧ください。

太陽光を反射・熱を遮る塗料 ミラクール

ウレタン塗料

「ウレタン塗料」とは、主成分としてウレタン系樹脂(ポリウレタンなど)を配合している塗料です。

ウレタン塗料はアクリル塗料に次いで下から2番目のグレードの塗料であるとされています。今ではさまざまなグレードの塗料が数多く開発されましたが、かつてはウレタン塗料が最新の塗料として数多くの住宅に塗装用として使われてきました。そのような歴史のある塗料なので、どの塗装業者でもウレタン塗料の使用ノウハウを蓄積しており、現在でも多くの塗装業者がウレタン塗料での施工を手掛けています。

ウレタン塗料には、柔らかく弾性のある塗膜を形成するという特徴があります。このため、ひび割れができそうになっても塗膜が柔らかいため動くので、ある程度のひび割れであれば防止できます。

また、密着性が非常に高いため、屋根材などの複雑なパーツで構成された部分の塗装にも適しています。

ウレタン塗料は塗装コストも抑えられるので経済的ですが、耐久性という点では10年未満と短く、再塗装までの期間が短くなるため、長い目で見ると塗装コストはあまり良くありません。

私たちイロドリでは、バルコニーの防水のトップコートや、付帯工事にウレタン塗料を使用しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

「ウレタン塗料」のメリットとデメリットを踏まえた使い方

イロドリからのアドバイス

塗料は、同じ種類の塗料でも製品ごとに特徴が細かく異なっています。
外壁を業者に塗装してもらう際には、使用する塗料のメリット・デメリット・コストをしっかりと確認し、納得したうえで施工してもらいましょう。

外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

イロドリでは使用していない塗料

上記のように、私たちイロドリでは施工する対象にあわせて、さまざまな塗料を使用していますが、実は取り扱っていない塗料が3種類ほどあります。

なぜ取り扱っていないかというと、それらの塗料にはある問題があるからです。

具体的にどんな塗料をどんな理由で使わないのかということを解説しましょう。

アクリル塗料

私たちが使用しない塗料の1つ目は「アクリル塗料」です。

前項でも説明したように、アクリル塗料は外壁塗装用塗料としては歴史がある塗料です。1950年頃に登場して以来、数多くの外壁を塗装するために使用されてきた実績があります。

アクリル塗料の最大のメリットはコストが安いことです。おそらく、現状で使用されている塗料の中では最も安いコストで塗装できるでしょう。

また、アクリル塗料は発色性も良く、カラーバリエーションも豊富なので、さまざまなイメージにあわせて外壁を塗装できます。

素人でも扱いやすいということもアクリル塗料の特長です。

この記事をお読みになっている方の中にも、DIYが得意な方なら、アクリル塗料を使った経験があるかもしれませんね。

歴史がある塗料ですから、たいていの業者もアクリル塗料を使った塗装のノウハウを蓄積しており、失敗するようなことはまずないと思います。

そのようにメリットの多い塗料ではありますが、私たちがアクリル塗料を使用しないのは、「耐久性が低い」からです。

じつはそれがアクリル塗料の最大のデメリットなのです。

一般的な住環境を想定した場合、アクリル塗料の耐用年数は約3~8年といわれています。これは現行で使用されている外壁用塗料の中では最も短いものです。

アクリル塗料は、他の塗料に比べて、長期間品質を維持することができず、短期間で再度外壁を塗装し直さなければならなくなってしまいます。つまりいくら塗料代が安くても、経済的とはいえないのです。

また、アクリル塗料には、紫外線やひび割れに弱く、湿気を取り込みやすいというデメリットもあります。

シリコン塗料など、アクリル塗料より後に開発された塗料も、年々安くなっていますから、アクリル塗料のメリットである「価格の安さ」の優位性も薄れつつあります。

このため、今までアクリル塗料をメインに使ってきた業者も、私たちと同じようにアクリル塗料を選択肢から外すところが増えています。

詳しくはこちらをご覧ください。
私たちが外壁塗装に「アクリル塗料」を使用しない理由

光触媒塗料

私たちが使用しない塗料の2つ目は「光触媒塗料」です。

光触媒塗料とは、紫外線に当たることで外壁に付着したチリや汚れを分解する機能を持つ塗料です。

光触媒塗料には酸化チタンが含まれており、これが紫外線に当たることで酸素と水分と反応し、有機有害物質を無害化し、有機有害物質を二酸化炭素と水に変化させます。

つまりセルフクリーニング機能を持った外壁塗装であると言えます。

分解された物質は雨によって洗い流されるので、外壁をまめに洗浄しなくても美観を保つことができる、ということが光触媒塗料の大きな特長です。

耐久性の面でも、すべての塗料のうちトップクラスで、15~20年は塗膜を維持できるとされています。

このようなメリットから光触媒塗料を取り扱う塗装業者も少なくありませんが、私たちが使用していない理由は、「値段が高い」からで、光触媒塗料は塗料の中でもトップクラスの価格なのです。

種類や配合されている原料によって、塗料にはさまざまな価格のものがありますが、塗料そのものの価格が高いと施工費用も当然それだけ高くなってしまいます。

とくに施工面積の大きな建物の場合では、使用する塗料の量も多いので、施工費用はさらに高くなるでしょう。

光触媒塗料には他塗料にはない性能があり、耐久性も評価されている塗料ですが、私たちは、同レベルの耐久性があり、かつコストパフォーマンスの良い塗料を使用することにしています。

お客様の経済的な負担になる塗料を使用することは、私たちの考えには合いません。

2液ウレタン塗料

私たちが使用しない塗料の3つ目は「2液ウレタン塗料」です。

塗料の種類の項でも解説しましたが、「2液」とは、塗装前に2種類の液体を混ぜて使用するタイプの塗料です。単体でそのまま塗料として使えるのが「1液型」です。

塗装前に硬化剤を混ぜるため、対候性が高くなり、同じ種類の1液型塗料と比べると耐久性が高いと言われています。

また、塗装にかかる時間を短縮できることもメリットになります。

硬化剤を混ぜるために硬化するまでの時間が短く済みます。外壁塗装ではたいてい重ね塗りをしますので、乾燥に要する時間が短縮されるということは、施工が終わるまでの作業時間を短縮できるということになります。

また、塗装可能な素材の種類が多いということも2液ウレタン塗料のメリットと言えるでしょう。

それでも弊社が2液ウレタン塗料を使用しないのは、耐久性のメリットが薄いこと、施工費用が高くなりやすいこと、というデメリットがあるためです。

そもそもウレタン塗料より耐久性が高い塗料は他にもあります。私たちの感覚では、2液型にしても耐久性のメリットはそれほどではないと思います。

2液型塗料は1液型塗料に比べると価格も高くなるため、その分だけ施工費用も高くなってしまいます。

このため、私たちは2液ウレタン塗料を使用しません。

イロドリからのアドバイス

私たちが使用している塗料にはデメリットはないかというと、そんなことはありません。
しかし私たちは塗装のプロとして、塗料のメリットとデメリットを熟知しており、塗装する対象の素材や環境などに合わせてデメリットが最小限になるように塗料を選択することができません。
デメリットがあることを知らずに塗装を行うと、後悔することになる可能性が高いので、業者に塗装を依頼する場合には、使用する予定の塗料にどのようなデメリットがあるかということをぜひ質問してみてください。

外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

失敗しない外壁塗装のための塗料の選び方

最後に、外壁塗装で失敗しないための塗料の選び方を解説します。


塗料の種類と特徴をざっと把握しておく

1つ目のポイントは「塗料の種類と特徴を、ざっとでも良いので把握しておく」ことです。

私たちが使用する塗料だけでも、実にさまざまな種類があります。

ここまでに説明してきたように、外壁塗装用塗料は、種類ごとに特徴が大きく異なり、メリットもあればデメリットもあります。

そうしたことを何も知らずに業者から見積もりをとると、場合によっては理想的ではない塗料を使用した塗装内容のまま契約してしまうことになりかねません。業者の言うなりに施工した結果、大きなデメリットがあることを身をもって体験して、後悔することになる可能性があります。

外壁塗装のプロである業者に塗料の詳細について質問し、知識を深めて、最適な選択肢を選ぶのが理想ではありますが、しかし皆さんは塗料の専門家になるわけではありませんので、塗料の種類や特性などについてざっとした知識さえあれば、業者とスムーズに話し合うことができるでしょう。

また、業者によって取り扱っている塗料の種類は異なるため、希望する塗料がはっきりしていれば、その塗料の取り扱いのある業者に絞って業者を探すこともできます。

私たちイロドリのホームページでも、さまざまな塗料の特徴やメリット、費用相場などの情報をコラムに掲載しています。ぜひ参考にしていただいて塗料の知識を深め、後悔しない塗料選びをしていただければと思います。

「安い塗料=お得」ではないことを理解する

2つ目のポイントは「安い塗料=お得、ではない」ということです。

外壁塗装は決して安くない予算が必要になります。少しでも費用を抑えて外壁を塗装してもらいたいと考える人が多いはずです。

施工内容(塗装する対象物やその環境)が同じだとしたら、施工費用を左右する大きな要因は「塗料代」です。

使用する塗料の費用を抑えることは、施工費用総額を安く済ませるためには非常に重要なのです。

ただ、外壁塗装の費用とは、「再施工時のコスト」についても考慮する必要があります。

たとえば、私たちが使用していない「アクリル塗料」は、すべての塗料の中でもトップクラスの値段の安さが特徴ですが、だからといって外壁塗装にアクリル塗料を使用することが経済的にベストチョイスなのかというと、そんなことはありません。

アクリル塗料には耐用年数が短いという致命的なデメリットがあるため、せっかく塗装を行っても、短い期間で再び外壁塗装をしなければならなくなります。

短い期間で複数回の外壁塗装の費用が発生するということは、そのたびに足場を組んで作業する費用がかかるということですから、一定期間の塗装費用総額で見れば、かなり大きな金額になってしまうわけです。

塗料代は多少高くても、耐久性の高い塗料を使用して外壁を塗装すれば、1回の塗装費用で長期間その状態を持続でき、次に外壁塗装をするのはずっと先ですみます。

では塗料Aと塗料Bではどちらがお得でしょうか?

塗料 価格 耐用年数
塗料 A 100万円 10年
塗料 B 150万円 20年

塗料Bのほうが値段は高いですが、その耐用年数も長いので、長いスパンで見れば施工回数を抑えられた方が経済的になるケースが多いのです。

1回の施工費用だけにとらわれず、長い目で見て本当にお得な塗料を選択してください。

「色」や「デザイン」の選び方は簡単ではない

3つ目のポイントは「色やデザインの選び方は簡単ではない」ということです。

外壁を塗装するのに、たとえば白っぽい色の塗料を選んだとします。

白い壁には、雨や風、ホコリや車の排気などの環境的要因で汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。塗装直後は美しい外壁ですが、その美しさを保つことができる期間はあまり長くないかもしれません。

また、周囲の街並みの景観との調和を考えずに派手な色を選んでしまうと、目立ってしまって居心地が悪くなってしまうかもしれません。自分はそんなことはしないだろう、と思うかもしれませんが、実際に住宅地を歩いてみると、違和感のある色で外壁を塗装した家がたいてい見つけることができると思います。

なぜそんなことになってしまうのでしょうか。

塗料の色を選ぶときには、業者が持参するカタログなどから選ぶことが多いと思います。しかし、カタログなどの写真の見た目と、実際に施工後に見る外観の色は、やはり細かな色味のイメージでどうしても違いが出てしまいます。

外壁の色を選ぶのは、思ったほど簡単なことではありません。きれいな色だと思っても安易に色を決めず、今後当分はその色の建物で暮らすということをよく考えて、後悔しない色選びをしましょう。

「多彩模様塗料」と呼ばれる塗料は、色調の異なる塗料やチップが混ぜ込まれているため、塗装によって美しい多色模様や凸凹感を出すことができ、本物の石や岩を思わせるような独得の質感を演出してくれます。

そうした選択肢もあることも知っていただき、最も満足できる外壁塗装になるように塗料を選んでいただきたいと思います。

無難さを重視するか、機能性を重視するか

4つ目のポイントは「無難な選択肢をとるか、機能性重視の選択をするか」ということです。

同じ種類の塗料でも配合している原料の違いでメリットは大きく異なりますから、数ある外壁塗装用塗料から1つを選ぶのは簡単なことではありません。

いそいで外壁を塗装してしまいたいという方、あまり外壁の見栄えに関心のない方は、悠長に時間を使って塗料を選ぼうということをしないかもしれません。

そもそも知識がまったくなかったら、どんな塗料を選ぶべきかということがわからないでしょう。

そんなときは、何を重視するかということで選択肢を絞るという考え方もあります。

たとえば「バランスの良い塗料がいい」と思うなら、代表的なものはシリコン塗料です。

シリコン塗料は機能性・価格・耐久性のバランスがとれている塗料であり、歴史も古いので施工実績が豊富、多くの業者が使用できる使い勝手の良い塗料です。

「費用は掛かっても良いから高性能な塗料にしたい」と思うなら、新しめの塗料を選ぶのがおすすめです。

最新の塗料は今までの塗料にはない機能性を有しており、耐久性も高いというメリットがあります。

このように、重視することをざっくり絞れれば、具体的にどの塗料を選択するかということにあまり頭を悩ませる必要はなくなります。

私たちプロが塗料を選ぶときには、もっと総合的な判断をしていますが、お施主様がお急ぎの場合には、そういった考え方を示してくだされば、あとはその中で最適な塗料を使って外壁塗装を行います。

わからないことは残らず業者に質問して解決する

質問

5つ目のポイントは「わからないことは残らず質問して解決する」ということです。

外壁塗装用の塗料選びは選択肢が多く、それぞれの塗料がもつ魅力や特徴の違いについての知識がなければ、最適な塗料を選ぶことはできません。

前項で「ざっと把握しておくだけでも良い」と書きましたが、実際には、表面的な情報だけで判断すると後悔するようなことになるケースもあります。最終的には業者のアドバイスにも耳を傾け、使用する塗料についてしっかり理解しておくことはやはり必要です。

手っ取り早い方法としては、塗装業者との相談時に、使用する予定の塗料に関して不明な点があればどんどん質問して疑問を解決するということです。

塗装業者は塗料のプロです。気になる塗料に関する情報もしっかりと把握しています。

業者のアドバイスによって新しい塗料の選択肢が見えてくることもあるでしょう。

不明な点を残したまま施工してしまうと後悔することになりかねないので、契約する前に必ず塗料に関する質問をしておき、納得したうえで使用する塗料を決めてください。

塗料選びも重要だが「業者選び」も外壁塗装の質に関わる

6つ目のポイントは「業者の選び方」です。

塗料選びももちろん重要なのですが、後悔しない塗料選び・外壁塗装のためには優良業者に出会うことが重要です。

業者を選ぶ際には、以下のポイントに注目するようにしましょう。

・見積価格が妥当である
・担当者の受け答えが親切丁寧である
・施工実績が豊富である
・創業年数が古い
・ホームページの内容に問題がない
・営業方法に問題がない
・外壁塗装関係の資格を有している
・保証やアフターフォローが充実している
・口コミ、評判が良い

こうした点を総合的にチェックして、問題がなければ優良業者と判断できるでしょう。

上記の中でも、とくに「施工実績が豊富である」ということは、外壁塗装の施工の質に深く関わるポイントです。ホームページなどをよくチェックして、施工実績が多い業者を選んでください。

費用を節約するなら「屋根塗装」も視野に入れよう

屋根塗装

7つ目のポイントは「屋根塗装も視野に入れる」ということです。

定期的に塗装しなければならないのは外壁だけではなく、屋根も同様に定期的に塗装しなければなりません。

どちらの場合も、塗装すべきタイミングは「塗膜が劣化した時点」です。

外壁と屋根の塗装を合わせて契約するメリットは「個別に依頼するより費用を抑えられる可能性が高い」ということです。

その理由は、塗装の施工に欠かせない「足場」の設置という問題です。外壁塗装も屋根塗装も塗装成功の作業は高所で行うものです。このため基本的には足場を組まなければなりません。

足場を設置するには費用がかかりますから、外壁と屋根を一緒に塗装するなら、同じ足場を使って作業できるのです。

外壁塗装と屋根塗装を個別に契約する場合より、足場の設置費用が節約できるので、外壁と屋根をセットで契約するのがおすすめなのです。

屋根塗装用の塗料についてもさまざまな選択肢がありますので、希望する内容や予算などを考慮して、最適な塗料を選択して塗装してもらいましょう。

悪徳業者に要注意!

悪徳業者

8つ目のポイントは「悪徳業者に注意する」ということです。

残念ながら、外壁塗装の世界にも悪徳な手口で不当な利益を詐取する「悪徳業者」という存在があります。実際に被害を被ったというお施主様の話をよく耳にします。

悪徳業者が悪質と言われるゆえんは、相場よりも高い費用を請求することと、信頼性の低い塗料を使用するということです。

たとえば「自社開発の高性能な塗料です」というような売り文句で契約し、実際には既存の安物塗料に何かを混ぜただけの粗悪品を使用するような業者が実際にいるのです。

悪徳業者の手口は他にもいくつかありますが、引っかからないためには次の3つに注意してください。

・ホームページがない、または情報が少ない
・緊急性をあおり、契約を迫る
・大幅な値引きを提案してくる

悪徳業者はよく「今なら足場台が無料になります」というお得感を前面に出して勧誘してきますが、プロとして言わせていただくと、足場台を無料にするなんてことはまず考えられません。

大幅な値引きという売り文句で契約して他の部分で相場以上の料金を請求する、あくどい手口は悪徳業者ならではのやり口です。異常な値引きを提案してきた業者は絶対に信用しないでください。

一括見積は楽だが注意も必要

見積もり

最後のポイントは「一括見積の利用の注意」です。

ネットを見ていると、保険などで「一括見積」というサービスをよくみかけます。

じつは外壁塗装にも一括見積をサービスしているサイトがあります。

複数の業者から簡単に相見積もりをとれるので、手間がかからず便利なように思ってしまいがちですが、じつは別な面倒が生じる可能性も高いです。

一括見積サイトの仕組みは、必要な情報を入力して送信すると、その内容が複数の業者に一斉に送られて共有されるというものです。

情報をゲットした業者は、見積を依頼した利用者に次々と営業をしかけてくるでしょう。

こうした複数社の担当者とのやりとりに時間をとられてしまうことは珍しくありません。

安さを前面に出して営業をかけてきた業者にひっかかって、使用する塗料やプランなどの話し合いをろくにしないまま契約してしまう人もいます。

プロとして言わせていただくと、一括見積は手間をかけずに複数社から見積をもらうことができますが、だからといって塗料選びなどをおろそかにすべきではありません。満足度の高い外壁塗装を実現してもらうためには、業者選びも塗料選びも大事なことだということを覚えておいてください。

イロドリからのアドバイス

悪徳業者の特徴としては「見積りの内容がいいかげん(そもそも見積りを出してこない)」「質問してもまともに回答してくれない」というものもあります。
そのような業者に依頼して満足できる結果が得られるはずがないので、不審に思われることがあったら契約はしないでください。

外壁塗装に用いる塗料の種類・特徴徹底解説

【まとめ】塗料は種類豊富!業者と相談して最適な塗料で外壁塗装を

外壁塗装に使用する塗料は実に多くの種類があります。そしてその種類ごとに魅力や特徴、メリット・デメリットが大きく異なります。

安易な理由で塗料を選んでしまうと、満足できる施工にならない可能性が高まるので、注意が必要です。

ご自身で情報を集めつつ、最終的には業者と相談して、希望する内容に最も合った塗料を選んでください。

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イロドリでは、さまざまな高性能塗料を使用した外壁塗装のプランをご用意しておりますので、東京・神奈川・埼玉の外壁塗装のお悩みはイロドリ株式会社までご相談くださいませ!

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