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外壁塗装に使用される塗料はそれぞれ異なる特徴を有しています。
外壁塗装業者の中には、「アクリル塗料」を用いるところもありますが、私たちイロドリでは外壁塗装にアクリル塗料を使用しません。
それはアクリル塗料には、ある特徴があるからです。
本記事では、アクリル塗料の特徴と、私たちが外壁塗装にアクリル塗料を使用しない理由を解説します。
私たちが外壁塗装に「アクリル塗料」を使用しない理由
まず、アクリル塗料とはそもそもどのような塗料かを簡単に解説しましょう。
塗料はよく「○○塗料」という名前が付いていますが、この○○はどんな樹脂成分を主成分にしているかということを示しています。
したがって、「アクリル塗料」の主成分は、アクリル樹脂ということになります。
アクリル塗料は外壁塗装用に用いられる塗料としては歴史がある方で、1950年頃に登場して以来、数多くの外壁塗装に使用されてきた実績がある塗料です。
アクリル塗料が登場し、よく用いられることになったのは、ある特徴が注目されたからです。
それは「発色の良さ」と「コストの安さ」です。
アクリル塗料の主成分であるアクリル樹脂は、塗料以外にも、日常生活でよく見かけるさまざまな製品に使用されている樹脂です。
塗料としても、外壁塗装だけでなく内装塗装にも用いられており、アクリル塗料を施工した実績のある業者も多いので、専門の業者を探す必要もありません。
もうひとつの特徴は「透湿性がある」ということです。
これはメリットでもありますが、デメリットにもなる性質です。
のちほど詳しく説明します。
そのような特徴をもつアクリル塗料は、ひところよく使用されましたが、現在では外壁塗装に使用されているケースは少なくなっており、私たちイロドリでも使用しません。
その理由は、次項で詳しく解説しますが、後発の新型塗料の性能が良いこと、それらの塗料のコストが下がってきていることから、アクリル塗料のメリットが薄れてしまったことが大きいです。
もちろん、アクリル塗料を外壁塗装に用いている塗装業者がいないわけではありません。しかし、現在ではシリコン塗料やフッ素塗料などの使用が主流になってきており、アクリル塗料の扱いをやめる業者もたくさんいます。
どちらかといえば「DIY」でアクリル塗料を利用するケースは今でも多いようです。
この記事をご覧になっている方も、DIYで使ったことがあるかもしれませんね。
アクリル塗料にも良いところはありますが、どうしても新型塗料に性能やコスパの面で押されてしまっており、アクリル塗料を選択肢に入れるケースは年々減っています。
私たちが外壁塗装に「アクリル塗料」を使用しない理由
冒頭でも書いているように、私たちイロドリではアクリル塗料を外壁塗装に用いていません。そのような塗装業者は多いと思います。
アクリル塗料を使わない理由は、次のようなデメリットがあるからです。
アクリル塗料の最大のデメリットは「耐久性が低く、塗装が長持ちしない」ということです。
アクリル塗料の耐用年数は、一般的な住環境を想定すると、およそ3~8年といわれます。
3~8年という耐用年数は、現行で使用されている外壁用塗料の中では、最も短いものです。
1つ上のグレードである「ウレタン塗料」は最長10年程度、シリコン塗料であれば最長15年程度は長持ちしますし、さらに後発の最新の塗料であれば20年以上も維持できるケースもあります(ただし登場から間もないため、この耐用年数はあくまで「理論上」であるケースもあります)。
塗料の耐用年数が重要なのは、外壁を塗装した後に塗料が経年劣化して塗膜が機能を果たせなくなると、見た目の悪さやひび割れなどが起こるからです。
アクリル塗料は他の塗料に比べて長く品質を維持することができず、短いスパンで再度外壁を塗装し直さなければならなくなります。
アクリル塗料には「紫外線に弱い」というデメリットもあります。
外壁は戸外にありますので、さまざまな外界の影響によって状態変化してしまいます。
中でも毎日降り注ぐ紫外線の影響を受けやすいことは、大きなデメリットになります。
紫外線からどのような影響を受けるかというと、塗膜に「ラジカル」という不対電子が発生し、酸化還元反応をしやすくなります。これにより樹脂同士の結合が壊されてしまい、塗膜が劣化してしまうのです。
アクリル塗料は外壁塗装したばかりの時点では発色も良く、仕上がりにツヤが出やすいのですが、紫外線の影響を受け続けると、せっかくのツヤもすぐに失われてしまい、変色が始まってしまいます。
すぐに見た目が悪くなってしまうのでは、せっかく外壁塗装を行った甲斐がありませんよね。
外壁の日当たりが良いような場所では、特に紫外線の影響を強く受けますから、ただでさえ短い耐用年数がさらに短くなってしまうのです。
アクリル塗料には「ひび割れに弱い」というデメリットもあります。
アクリル樹脂は硬くなりやすいという特徴があり、アクリル塗料も外壁塗装に用いると、塗膜が硬くなりやすくなります。
塗膜が硬いということは、下地の動きに影響を受けてひび割れ(クラック)が生じやすくなるということです。
これを防ぐために、アクリル塗料の中には「可塑剤」という成分が添加されているものがあります。可塑剤によって塗膜に柔軟性を持たせ、ひび割れを起きにくくしているわけです。
ところが可塑剤の成分は、時間の経過とともに空気中に出て行ってしまいます。
最終的には塗膜から可塑剤が完全に失われてしまいますので、その時点でアクリル塗料本来の硬さが戻ってしまい、ひび割れが起こることになってしまいます。
アクリル塗料には「湿気を取り込みやすい」というデメリットもあります。
アクリル塗料の特徴を説明した際に、「透湿性がある」と書きました。
透湿性とは水蒸気を通す性能の高さのことです。
塗膜の透湿性が高いと、室内にこもっている湿気を外に逃がすことができるのですが、同時に「外からの湿気を中に通しやすい」ということにもなります。
乾燥している季節であれば問題ありませんが、梅雨どきのように外気の湿度が高い季節に、その湿気を中に通してしまうのは困りますね。
透湿性が高いために不快な住環境になってしまうばかりでなく、建材の劣化を招いてしまうということもデメリットと言えるでしょう。
アクリル塗料の最後のデメリットは、「コストパフォーマンスが良くない」ということです。
次項ではアクリル塗料の良い点を紹介しますが、そのひとつに「値段が安い」ということがあります。
しかし、いくら値段が安くても、耐久性が低いために「長期的なコストパフォーマンス」で評価すると、アクリル塗料の評価はきわめて低くなってしまいます。
アクリル塗料とシリコン塗料のコストパフォーマンスを比較すると、概算で次のようになります。
塗料の種類 | 耐用年数 | 1回の施工費用 | 30年間の費用 |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 5年 | 10万円 | 60万円 |
シリコン塗料 | 15年 | 20万円 | 40万円 |
正確に比較するには耐用年数や施工費用の要素も加味しなければなりませんが、「アクリル塗料は1回あたりの施工費用が安くても、施工頻度が多いので最終的にコストがかさんでしまう」というのは確かです。
アクリル塗料は耐用年数が短く、後発の塗料のコストが下がっていることも後押しして、どうしてもコストパフォーマンスの面で劣ってしまうのです。
外壁塗装には、塗料代だけでなく、足場の敷設費用や施工業者の人件費などもかかりますので、短いスパンで施工しなければならなくなると、コスト面で大きなデメリットになります。
アクリル塗料には「環境の影響を受けやすい」というデメリットがあり、どうしても外壁塗装とは相性が良くありません。
これに対して室内で使用する家具などに塗装する場合なら、外界の環境の影響を受けることがありませんので、DIYや室内の塗装向けの塗料には適しています。
私たちが外壁塗装に「アクリル塗料」を使用しない理由
アクリル塗料は外壁塗装には適していませんが、塗料としてメリットがないわけではありません。
環境の影響を受けない箇所に用いる塗料としては、以下のようなメリットを享受できるでしょう。
アクリル塗料の最大のメリットといえば「価格が安い」ことでしょう。
アクリル塗料は1缶当たり5,000~15,000円ほどで購入することができますので、施工費用も1㎡あたり1,000~1,600円ほどで済みます。
シリコン塗料と比べると半額程度のコストで利用できることになります。
アクリル塗料はカラーバリエーションが豊富です。
もともと発色が良いことに加え、塗料としての歴史が古いため豊富なバリエーションが発売されているので、好みの色を見つけやすいでしょう。
ちょっと変わった色で塗装を行いたい場合には、このメリットが活かされるでしょう。
アクリル塗料はいわゆる「1液型」と呼ばれるタイプの塗料であり、DIYでも扱いやすい塗料として知られています。
塗装に慣れていない方でもDIYで気軽に扱うことができ、塗装に失敗してしまうリスクが低いでしょう。
塗装業者に依頼する場合でも、ほとんどの塗装業者が施工実績をもっているので、安心して施工を任せられます。
ツヤを出したいという場合には、アクリル塗料のツヤは大きなメリットになります。
加えて、前述の通りカラーバリエーションが豊富なので、好みに合わせた色で塗装を行うことができます。
アクリル塗料は「透湿性」に優れており、室内にこもっている湿度を外に逃がしやすいという特徴があります。
この性質を活かして、湿気のこもりやすい箇所の塗装用にアクリル塗料が使用されるケースもあります。
アクリル塗料には上記のようなメリットもありますが、こと外壁塗装においてはコストの問題があります。
外壁塗装のコストは塗料の値段だけで決まるものではなく、足場の敷設費用などもかかります。
足場をたくさん組まなければならなかったり、難度が高い場所だったりすると塗装費用がかさむので、劣化しやすく塗装回数が増えると割高になってしまうのです。
私たちが外壁塗装に「アクリル塗料」を使用しない理由
アクリル塗料にはメリットもありますが、外壁塗装の塗料としては無視できないデメリットがあります。
コスト面ではコストパフォーマンスが悪く、長期的に見るとお客様の損になる可能性が高いので、性能やコストパフォーマンスに優れている他の塗料を選択すべきです。
このため、私たちイロドリではアクリル塗料を外壁塗装には使いません。
その他の塗料の特徴については、コラム一覧に掲載されておりますので、そちらもご覧になってください。
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