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外壁塗装に使われる「塗料」にはさまざまな種類のものがあります。
そのひとつが「シリコン塗料」と呼ばれるものですが、どのような特徴があるのでしょうか。
本記事では、外壁塗装に用いられるシリコン塗料について、費用面も含めて解説します。
外壁塗装に用いる「シリコン塗料」の特徴と費用
「〇〇塗料」の○○とは、要するに「その塗料の主成分は何か」ということです。
つまり、シリコン塗料の主成分はシリコンというわけです。
シリコン以外で外壁塗装に使われる主成分は、主に以下の5種類です。
・アクリル
・ウレタン
・フッ素
・光触媒
どの塗料も、成分を大きく分けると「樹脂」「溶剤(塗料を液体化する)」「顔料(塗料に色を付ける)」「添加剤(塗料に機能を追加する)」になります。
主成分である樹脂は、主にその塗料の耐久性に関係します。
どんな塗料を使って外壁塗装したところで、外壁は雨風や日光、その他さまざまな影響を受けますので、どうしても劣化が進んでしまうことは避けられませんから、外壁の状態に応じて外壁塗装を行い、建物のメンテナンスをしなければなりません。
しかし、外壁塗装に用いられる塗料は、それぞれ耐用年数が大きく異なります。
例えば最も安価になりやすい「アクリル塗料」の場合、使用環境次第では3年程度で相応に劣化してしまいます。
一般的に耐用年数が長いことで知られているのは「フッ素塗料」や「光触媒塗料」で、これらは条件が良ければ20年以上の耐用年数で使うことができるとされています。
シリコン塗料は、その中間くらいの耐用年数、つまり10年前後の耐用年数です。
短くても7年前後、条件が良ければ12~15年程度は保つとされています。
シリコン塗料を用いた外壁塗装には、さまざまな機能的なメリットがあります。
樹脂を用いた塗料を外壁に塗布する場合、どうしても日光や雨風など天候の影響を受けて劣化してしまいます。劣化した塗料はその光沢が次第に失われて、見た目も悪くなってしまいます。
しかし、シリコン塗料は「光沢保持率」に優れています。
つまり塗膜が劣化しても光沢を保持する割合が多く、経年劣化を起こしても光沢を維持できますので、見た目の劣化を抑えられるのです。
シリコン塗料は「耐熱性」に優れており、種類にもよりますが、最低でも150℃程度、耐熱性に特化した塗料だと数百℃の熱に耐えられるものもあります。
外壁の耐熱性としてそこまでの耐熱性が必要かというと、微妙に感じる方もいるかもしれませんが、十分すぎる耐熱性を持っていることは間違いありません。
日常生活で起こりうる熱による劣化が起きにくいため、光沢保持率と合わせて高い耐候性を持っていると言えます。
シリコン塗料は「撥水性」に優れており、塗膜の表面が水を弾くため、外壁素材の内部に雨水などの水分がしみ込むことがあまりありません。
日本の家屋の多くの使われている建材は、水がしみ込んで劣化してしまうものです。雨量が多い季節や地方では、撥水性の高いシリコン塗料が環境との相性が良いと言えます。
撥水性が「外からの水分をどのくらい遮断するか」ということであるのに対して、透湿性とは、「内部からの水分をどれほど通すか」ということです。
シリコン塗料は透湿性に優れており、塗膜の内側から水分を外側に追い出す機能があります。
「撥水性に優れている」ことと相反するのではないかと思うかもしれませんが、前述の通り、日本家屋の外壁に使われている建材にとっては水分が大敵ですから、塗膜の内側に水分を溜めこまない性質があることは、外壁材の寿命を延ばすことができる特長と言えます。
シリコン塗料は「防汚性」が高く、外部からの汚れやホコリが付着しにくい性質を持っています。
前述のように撥水性が高い塗料ですから、軽度の汚れならホースで散水するといった日常的なメンテナンスを行えば、汚れが外壁に付着したり、定着したりすることを防ぐことができます。
シリコン素材は、上記のように耐用年数や機能的なメリットにより、外壁をしっかりと守ることができるため、人気の塗料です。
利用頻度が高く人気であるため、ほとんどの外壁塗装業者がシリコン塗料を取扱っています。
これに対して、特殊な塗料だと取扱いがなかったり特別料金での取り扱いになったりする可能性もあります。
汎用的な塗料であるシリコン塗料は、業者も十分在庫を確保しているはずです。
利用頻度が高いため、どの業者でも、シリコン塗料を使った塗装技術をしっかり修得しており、問題なく利用できるでしょう。
バランスが良く、現代日本において利用頻度の高い外壁塗装のための塗料であるシリコン塗料には、そのようなメリットもあるのです。
塗料の寿命は使っている塗料の種類にもよりますが数年~20年程度です。
前回の外壁塗装から20年が経過している場合は、塗料の種類に関わらず、早めに塗装のし直しをおすすめします。
外壁塗装に用いる「シリコン塗料」の特徴と費用
前項で説明したように、シリコン塗料にはさまざまなメリットがあり、おすすめできる塗料です。
次に、シリコン塗料を用いた外壁塗装には、メリットだけでなく、どんなデメリットがあるかということも解説しましょう。
シリコン塗料はその特性上、どうしても「他の塗料と比較して中途半端な立ち位置である」ということが言えます。
前項で説明したように、機能的には優れた点がたくさんあるシリコン塗料ですが、こと「耐用年数」と「塗装費用の相場」で考えると、ほとんどの塗料と比較して中間の立ち位置ということになります。
まず「耐用年数」についてです。
シリコン塗料はフッ素塗料や光触媒塗料などには劣ります。
上でも説明したように、シリコン塗料はおおむね10年前後、7年~15年程度で塗りなおしが必要になります。
しかしフッ素塗料や光触媒塗料は、少なくても10年以上、長ければ20年以上も塗り直しの必要がない品質を保持できるのです。
もし「耐用年数を重視して塗料を選びたい」という場あいには、シリコン塗料も選択肢のひとつにはなりますが、文句のない最長年数を目指すならフッ素塗料などを選択したほうがいいでしょう。
次に「塗装費用」についてです。
塗料のメーカーなどの条件にもよりますが、シリコン塗料は一般的にウレタン塗料やアクリル塗料に劣るとされます。
シリコン塗料を用いた外壁塗装を業者に依頼すると、塗装の条件によっても異なりますが、一般的には1㎡あたり2,000円~3,500円ほどかかります。
これに対して、最安値のアクリル塗料では、安ければ1㎡あたり1,000円程度、ウレタン塗料の場合でも、高くても2,500円程度で施工できます。
つまりシリコン塗料は1.5倍~3倍程度費用がかさんでしまうのです。
安いほど良いというわけではありませんが、予算があり、どうしても安価な塗料を使いたいのであれば、アクリル塗料やウレタン塗料を優先したほうがいいということになります。
アクリル塗料は「弾性が乏しい」ため、「割れやすい」というデメリットがあります。
「弾性」とは、要するに「弾力があるかどうか」ということです。弾性に優れていれば、表面が弾力を有しており、外部からの衝撃を吸収してひび割れしてしまうリスクが軽減されることになります。
シリコン塗料は割れやすくひび割れてしまうのかというと、必ずそうだと言い切れはしませんが、そのようなことが起こるリスクは比較的高いと言えるでしょう。
特に塗装してから時間が経過すると、劣化にしたがって弾性が失われて、外部からの衝撃(特に地震による揺れ)によってひび割れを起こすリスクが高まります。
ただし、シリコン塗料の中にも、弾性に特化しているものもあります。
地震の多い地域など、ひび割れるリスクが高い場合には、高弾性のシリコン塗料を選択するのがおすすめです。
シリコン塗料は、残念ながら「DIYには向かない・おすすめできない」というデメリットがあります。
なぜなら、「塗装するには相応の技術が必要」だからです。
シリコン塗料は、使用中しっかりと混ぜる必要があります。
これを怠ると成分が沈殿してしまい、使えなくなってしまいます。
また、先ほども書いたように撥水性が高いため、いわゆる「重ね塗り」をすることが難しく、付着性に乏しいため、下地塗りをしっかりと行わなければなりません。
これには技術が必要です。
というように、塗装技術の必要性が高いシリコン塗料による外壁塗装は、慣れていない人にはおすすめできないのです。
塗装面積が広いほど業者に依頼すると費用がかさみますが、技術が必要なシリコン塗料の塗装は素人だと完成時の見栄えの悪さがネックです。
外壁塗装に用いる「シリコン塗料」の特徴と費用
上に書いた通り、技術が必要なシリコン塗料を使った外壁塗装は、DIYではなく業者に依頼することをおすすめします。
その際には、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要です。
もし外壁塗装を業者に依頼するなら、「屋根の塗装」もあわせて依頼することを検討してください。
もちろん、必ずそうしないとダメということではありませんが、外壁塗装とあわせて屋根の塗装も依頼依頼すると、費用面で大きなメリットがあります。
言うまでもなく、外壁や屋根は高い位置にあります。
その塗装を行うには、金属製の足場を組み、そこを足がかりに高所作業を行っていくことになります。
あの金属製の足場を組むのには、相応の出費が必要で、それも外壁塗装にかかる費用の一部なのです。
屋根もまた外壁と同様に定期的に塗装することが必要ですので、2つの選択肢があります。
・外壁と屋根を同時(同時期)に施工する
・外壁と屋根を別々に施工する
他にも「雨樋」など塗装が必要な場所はありますが、外壁塗装のために組んだ足場は、そのまま屋根塗装のための足場として流用できるのです。
しかし別々に施工する場合、外壁塗装時と屋根塗装時で別個に足場を組むことになりますから、その分費用がかさむことになります。
外壁+屋根で塗装を実施すれば、1階分の足場費用だけで済み、足場費用は半分で済みます。
外壁塗装は自宅の外観や外壁の寿命を大きく左右するものですし、相応の費用がかかることです。できるだけ満足度の高い結果を出したいですよね。
業者に外壁塗装を依頼する際には、「どんな塗料を使う選択肢があるのか」ということを事前にしっかり確認しましょう。
特にどのシリコン塗料を使うかという選択は重要です。
ひと口にシリコン塗料といっても、中身の成分比や添加剤はさまざまなものがあり、どんなシリコン塗料を使うかによって外壁塗装の質も変わってくるのです。
例えば「ウチは地震が多い地域だから、弾性に優れたシリコン塗料がいい」という場合、そのニーズを業者にしっかり伝え、最適なシリコン塗料を選択してもらうべきです。
シリコン塗料には多くのメリットがありますが、唯一の選択肢というわけではありません。
業者に依頼する際には、「ニーズに最適な塗料が他にあれば紹介してくれるか」ということも重要です。
たとえば、「予算を重視するならアクリル塗料」「耐用年数を重視するならフッ素塗料」といった選択肢と提案してくれるかということです。
外壁塗装を行うニーズは人それぞれですから、何を重視するかということによっては、シリコン塗料以外の塗料を用いた方が満足度が高くなることもあります。
どんなニーズで外壁塗装を行うのかということを業者に伝え、「それなら○○塗料がいいですよ」と推奨してくれる業者に依頼するのがベストです。
業者選びにおいては、最新の塗料も含めた塗料を選ぶことができ、その塗料を用いるのに十分な技術力を持ち合わせているということが重要です。もちろん「予算」などの問題もありますが、不満の残る外壁塗装になるよりはずっといいはずです。
外壁塗装に用いる「シリコン塗料」の特徴と費用
シリコン塗料はバランスが良く、メリットの多い塗料です。しかしあらゆる面でナンバーワンの塗料というわけではありません。
重要なのは、「何を求めて外壁塗装を依頼するのか」というニーズを明確にして、そのニーズにマッチした特性を持った塗料を選択することです。
塗料についてはネット上の情報も参考になりますが、業者にニーズを伝えて、それに適した塗料の選択肢を提示でき、不明な点もきちんと説明してくれる業者を選ぶことが重要なポイントです。
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