外壁塗装の目安が「10年」は嘘?
本当の目安はいつか?

irodori column

外壁塗装を行うべきタイミングをネットで検索すると、よく「外壁塗装は10年を目安に」という記事が出てきます。
しかしながら、私たちプロとして言わせていただくと、「10年」という期間には踊らされないでほしいと思います。

本記事では、外壁塗装の目安がいつなのかについて詳しく解説します。

外壁塗装の目安が「10年」は嘘?
本当の目安はいつか?

外壁塗装は「10年おきに」は本当なのか

まず、外壁塗装の耐用年数が「10年」という考えについて、プロの目線から解説しておきましょう。


塗り替え時期が一律「10年」のはずがない

まず結論から言いましょう。

外壁塗装で10年が目安と言われることが多い耐用年数は、あくまでも「目安」であって、実際の耐用年数はケースバイケースだとしか言えません。

たとえば、同じ材質・製法で作られた製品なら、同じ耐用年数であっても不思議はありません。

しかし、異なる外壁に異なる塗料、異なる施工者が塗装する外壁塗装において、耐用年数がまったく同じ年数になるということは、ちょっとあり得ません。

つまり、「10年」というのはあくまでも平均的な耐用年数でしかなく、実際には10年未満で耐久性が損なわれてしまうケースもあれば、10年より長くその塗膜を維持できるケースもあるのです。

たしかに、私たちプロでも、前回の外壁塗装から10年が経過したら、少し外壁のことについて注意を向けておきましょうとアドバイスはしています。

しかしながら、「10年が経過したら絶対に外壁塗装しなければならない」と言ったことはありません。実際にはご自宅の外壁の状態を確認して、外壁塗装の是非を検討していただいているのです。

外壁塗装のよくある詐欺や嘘について

外壁塗装の依頼を検討するにあたっては、悪徳業者が多用する「詐欺」「嘘」に注意する必要があります。

よくある手口としては「訪問販売で不安をあおる」という方法です。

「お宅の外壁はすでにボロボロで、すぐにでも工事しないと大変なことになる」

そんなことを言う業者がいます。

たしかに、そういった事例がまったくないわけではありません。しかし訪問した時点でそういったことを言ってくるような業者は、私だったら詐欺業者と判断するでしょう。

また、見積金額から大幅な値引きをする業者にも要注意です。

こうした業者の出した見積金額(値引き前の金額)は、もともと相場よりも明らかに高くなっており、それを値引きすることでいかにもお得であるかのような演出をして、契約を迫る手口の可能性があるからです。

使用する塗料の性能を偽る悪徳業者もいます。グレードの高い高性能な塗料であると言い張って、高い施工料をせしめようとするのです。

いずれにしても、悪徳業者と契約することには何のメリットもありません。詐欺や嘘で騙そうとする悪徳業者との契約は絶対に避けてください。

外壁塗装の詐欺や嘘の見抜き方について

外壁塗装を行う悪徳業者の詐欺や嘘を見抜き、悪徳業者との契約を避けるには、「外壁塗装に関する正しい知識を身に着ける」ことが必要です。

当サイトではこれまでさまざまな記事を公開してきましたが、これらの記事に書いてあることをひと通り把握していただければ、悪徳業者がよく用いる嘘を見抜くことは難しくないでしょう。

訪問販売で外壁塗装の契約を迫るような業者とは、決してその場では契約してはいけません。

訪問販売を行う業者がすべて悪徳であるとは言いませんが、その場でよく考えずに契約していまうのは、非常に危険です。

もし、「外壁塗装をしたほうがいいのかな?」という気持ちが芽生えたとしても、あらためてご自身で外壁の状態をチェックし、そのうえでやはり必要だと判断したら、契約すべき業者を一から探すようにしてください。

こうしたテクニックを念頭に置いておけば、悪徳業者を避けることができ、後悔しない外壁塗装の依頼ができるようになります。

イロドリからのアドバイス

塗装業者が設定する保証内容は、業者によってさまざまです。
もちろん保証期間も重要な項目ですが、保証の範囲などそれよりも大事な項目もあります。
保証内容の中身をきちんと把握して契約しましょう。

外壁塗装の目安が「10年」は嘘?
本当の目安はいつか?

外壁塗装を思いとどまるべきパターン

訪問販売についてだけでなく、念のため外壁塗装を業者に依頼するのはちょっと待った方が良いパターンを解説します。


外壁に劣化症状が出ていない

まず「外壁に劣化症状が出ていない」のなら、急いで外壁塗装を行う必要はまったくありません。

かりに前回の塗装がら10年を経過していたとしても、劣化症状が出ていないのなら、すぐに外壁塗装をする意味はないのです。

外壁の劣化症状とは、以下のような内容です。

・チョーキング(触れると白い粉が付着する状態)
・色あせ
・塗膜のふくれ
・塗膜の剥がれ

ただし、逆に言えば、10年が経過していなくても、上記のような症状が発生していたら、外壁塗装を検討するべきということになります。

外壁を点検してもらっていない

3つ目のパターンは「外壁を点検してもらっていない」という場合です。

真っ当な業者なら、本格的な施工に入る前に必ず入念に外壁を点検します。

外壁の点検もせずに見積もりや契約を迫るような業者は悪徳業者である可能性が高いと言えるでしょう。

点検をせずに契約を迫る業者には、「まず点検をしてください」と言ってください。
それでもあれこれ言い訳して渋るようなそぶりを見せたら、おそらく悪徳業者であると判断して間違いないと思います。

「今やらないと雨漏りします」と業者に言われた

4つ目のパターンは「今やらないと雨漏りします」と業者に言われた場合です。

外壁の劣化は、たしかに雨漏りの原因になりかねないものです。

しかし、そうした症状が本当に起こるかどうかは、綿密な検査をしてみないと断定できません。

検査もせずに雨漏りになるなどと言う業者は、おそらく不安をあおって契約を迫ろうとしている可能性が高いと言えるでしょう。

もしそう言われた場合は、念のため、ご自身で外壁の状態をチェックしてみてください。もしかしたら本当かもしれないと思ったら、きちんと業者を探せばいいだけです。決してその場で契約してはいけません。

「今なら安くできますよ」と業者に言われた

5つ目のパターンは「今なら安くできますよ」と言われた場合です。

業者が割引キャンペーンを実施していることもあるとは思います。

ただ、プロとして言わせていただくと、基本的に外壁塗装はそこまで利益の出る仕事ではありません。

つまり、そこまで儲かるはずがないのに、割引・値引きをネタに契約を迫ろうとするのは、悪徳業者である可能性が高いのです。

真っ当な業者なら、見積もりの時点で正当な価格を提示してくれませす。安いという言葉に騙されないようにしてください。

すでに雨漏りしている場合

6つ目のパターンは「すでに雨漏りしている場合」です。

上記したように、外壁塗装と雨漏りはまったく無関係というわけではありません。

とはいえ、すでに雨漏りしているのなら、外壁塗装をすることでそれが解消されると思ってしまうのは大きな間違いです。

すでに雨漏りしているのなら、修理から始めるべきで、塗装はその後です。

外壁塗装を勧めてきた業者の所在地がよくわからない

7つ目のパターンは「業者の所在地がよくわからない」という場合です。

外壁塗装を手掛けている業者はたいてい自社のホームページがあります。

ホームページがない場合や、ホームページがあっても、本社所在地のような大事な情報が掲載されていない場合は、注意したほうがいいでしょう。

外壁塗装を依頼する業者を選定する際には、きちんとホームページの情報をチェックしましょう。

イロドリからのアドバイス

いろいろ書きましたが、概して重要なことは「自分自身で考えて決断する」ということです。
不安をあおってくる業者からの情報は、正しいとは言いきれないものです。
あくまでもご自身で判断し、落ち着いて契約するかどうかを決めてください。

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本当の目安はいつか?

外壁塗装の耐用年数とは

次に、外壁塗装の耐用年数について解説します。


外壁塗装をする最適なタイミング

最初に書いた「10年」と耐用年数は、外壁塗装を行うべきタイミングというより、外壁の状態をチェックするべきタイミングです。

実際の耐用年数は、使用した塗料の種類、外部環境などの違いによって変わるものですが、それを素人が判断することは難しいと思います。

「10年」というわかりやすい節目に外壁の状態をチェックし、外壁塗装が必要かどうかを判断するのが正しい姿勢です。

外壁の劣化症状を自分でチェックしよう!

チョーキング

外壁塗装の必要性を判断する最大のポイントは「外壁の状態」です。

・チョーキング
・外壁の色褪せ
・塗膜のふくれ
・塗膜の剥がれ
・外壁のカビ

上記のような症状が起こっている場合、外壁塗装が限界になっている可能性があります。

その場合は、業者を手配して外壁の状態をチェックしてもらい、外壁塗装が必要かどうかを判断してもらうのがいいでしょう。

外壁塗装を長く保つコツ

外壁塗装を長く保つコツとしては、定期的に外壁の状態をチェックして、適切なメンテナンスを行うことです。

個人で行えるメンテナンス方法としては、たとえば外壁の洗浄が挙げられます。

また、可能なら、劣化したシーリングの補修も行うと良いでしょう。

これらのメンテナンス作業は高所で行うことになりますので、業者に依頼したほうがいいでしょう。

外壁塗装を勧めてくる悪徳業者に要注意

悪徳業者

何度でも言いますが、外壁塗装の耐用年数ということで注意してほしいのは、やはり「悪徳業者」との契約です。

悪徳業者は不安をあおって契約を迫り、雑な仕事で満足度の低い外壁塗装をします。

訪問販売でその場での契約をしてしまうことは絶対に避け、きちんと素性のわかっている、信頼できる業者に外壁塗装を依頼しましょう。

イロドリからのアドバイス

外壁塗装の耐用年数の長さには、使用する塗料の性能が大きく関わります。
最新の塗料ほど耐用年数が長くなる傾向にあります。
ただ、新しい塗料に明記されている耐用年数は、発売されてからその年数が経っていないのなら、あくまでも「理論値」でしかありません。
うのみにすべきではないケースもあるでしょう。

外壁塗装の目安が「10年」は嘘?
本当の目安はいつか?

外壁塗装の良い業者の選び方

最後に、外壁塗装を依頼するべき、信頼できる業者の選び方を解説します。


地元での実績が豊富である

1つ目のポイントは「地元での実績が豊富である」ことです。

実績が豊富ということは、その地域の気候などの条件に適した施工方法を熟知しているということです。実績がたくさんあるのなら施工の技術も十分に習得しているはずです。

施工実績は業者のホームページを見ればたいてい明記されえいます。依頼前にきちんと確認しておきましょう。

外壁の点検に1時間以上かける

外壁点検

2つ目のポイントは「外壁の点検には1時間以上かける」ことです。

外壁塗装を行う際には、事前準備も重要です。

点検はすべての作業の基礎ですから、作業前の点検を入念に行う業者なら、安心して仕事を任せられるでしょう。

外壁の点検時に写真を撮って説明してくれる

3つ目のポイントは「外壁の点検時に写真を撮って説明してくれる」ことです。

いくら口で点検したと言われても、その内容に納得できなければ安心して仕事を依頼することはできません。

点検時にちゃんと写真撮影し、具体的に説明してくれる業者であれば、安心して外壁塗装を依頼できるはずです。

関係する資格を持った塗装職人がいる

4つ目のポイントは「関係する資格を持った塗装職人がいる」ことです。

・塗装技能士
・足場の組立て等作業主任者
・有機溶剤作業主任者
・建設業許可(塗装工事業許可)
・雨漏り診断士
・外壁診断士
・外壁劣化診断士
・外壁塗装マイスター
・窯業サイディング塗替診断士
・建築士
・建築施工管理技士

すべての外壁塗装業者が、これらの資格を全部有していなければならないわけではありません。

ただ、上記の資格を有する塗装職人がいれば、安心して作業を任せられるはずです。

外壁塗装のアフターメンテナンスが充実している

5つ目のポイントは「アフターメンテナンスが充実している」ことです。

どれだけ優れた塗装職人がいても、作業後に何らかのトラブルが発生するリスクをゼロにすることはできません。

そのようなトラブルが起こった際に、コストをかけずに再施工してもらうには、充実した保証が準備されていることが重要です。

保証内容は業者ごとに異なりますので、事前にホームページ等できちんと確認しておきましょう。

イロドリからのアドバイス

もちろん施工費用は事前にきちんと確認しておかなければなりません。
見積をきちんと確認し、そこに不明な点や気になる点があったら担当者に確認して、不安を残さずに契約するようにしてください。

外壁塗装の目安が「10年」は嘘?
本当の目安はいつか?

【まとめ】外壁塗装は適切なタイミングで業者に依頼しよう

よく言われる「10年」と言う外壁塗装の耐用年数は、一律に言いきることができない「嘘」であると思います。「10年」という期間を言うなら、それはあくまでもチェックすべき時期の目安です。必ずそのタイミングで外壁塗装をしなければならないということはありません。

外壁の状態をご自分でよく確認し、適切なタイミングで業者に相談して外壁塗装を依頼しましょう。

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