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外壁塗装を行うべき適切なタイミングはケースバイケースですが、ひとつ言えることは、少なくとも「築20年以内」に検討すべきだということです。
既存の塗料には、20年以上の耐用年数のものがあまりないからです。
とはいえ、外壁塗装の適切なタイミングを一律に言うことはできず、20年以上の耐用年数のこともあります。
本記事では、外壁塗装の適切なタイミングについて解説します。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
まず外壁塗装の基本的なことから解説しましょう。
外壁塗装をせずに放置し続けてしまうと、外壁そのものが劣化していきます。
外壁材にもさまざまなものがありますが、どの素材の場合でも、雨風や紫外線などの外部要因によって経年劣化を起こしてしまうことからは逃れられません。
その劣化から外壁材を保護するために行うのが外壁塗装です。外壁塗装は、塗膜というバリアで外壁を守ってくれるのです。
ただ、その塗膜自体、紫外線などの影響によって劣化してしまうことは避けられません。最終的には塗膜のバリア機能が失われてしまいます。
塗膜のバリア機能が失わると、外壁を保護する役割を担う存在がなくなり、外壁は一気に劣化が進んでいきます。
また、外壁塗装には外観の良さを維持するという目的もあります。外壁塗装をしないで放置していると、建物の美観は確実に損なわれていきます。
このように、外壁塗装は外壁の保護と美観の維持という二つの理由で必要不可欠なものです。適切なタイミングで外壁を塗装して建物を守る必要があるのです。
これは使用した塗料などの条件によって年数が異なるので、一概に10年だとか20年だとか断言することはできません。
ではどのようにして外壁塗装を行うべきタイミングを知ればいいのでしょうか。
劣化した外壁には以下のような症状がみられます。
・チョーキング（触れると白い粉が付着する現象）
・色あせ
・ひび割れ
・塗膜のふくれ
・塗膜の剥がれ
これらの症状がみられたら、早めに業者を手配して外壁塗装を行うのがおすすめです。
上記したように、外壁塗装の寿命には「使用した塗料の種類」が深く関わります。
具体的な年数は、製品ごとに異なりますが、基本的に古い塗料ほど耐用年数は短く、最新の塗料ほど耐用年数は長くなっているものです。
たとえば、昔からあるアクリル塗料やウレタン塗料は10年未満で寿命が来る可能性が高く、それに比べると、シリコン塗料のような新しい塗料は、それ以上の年数でも劣化しないことがあります。
最新の塗料には20年以上の耐用年数を謳っているものもあります。
ただ、最新ということは、その製品が発売されてから何年も経っていないということでもあります。このため地用年数の実地データーに乏しく、本当にそれだけの耐用年数が実現されるのかどうかは疑わしいというジレンマがあるのです。
「使用した塗料の種類」以外に、その建物の立地条件が外壁塗装の劣化に深く関わることがあります。
たとえば日当たりの良い壁は紫外線の影響を強く受けるため、塗膜が劣化するのも早いでしょう。
大型車両がよく通行する場所では、車両が通る際の振動でひび割れが発生するリスクがより高くなることもあります。
その建物の近隣等の環境が外壁塗装に影響する可能性があり、そうしたリスクの多い建物の外壁ほど塗膜の劣化は激しくなるため、通常より早めのスパンで外壁塗装が必要になるかもしれません。
最新の塗料には、耐用年数が長いだけでなく、さまざまな特殊な効果を発揮するものもあります。
ただし、その分だけ塗料代が高いことが多く、とくに塗装面積が広い建物の場合は、外壁塗装費用も高額になりますので、注意が必要です。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
築20年が経過している建物は、外壁塗装だけでなく、「外壁材そのもの」の状態もチェックすることをおすすめします。
日本の住宅には「サイディング外壁」がよく用いられます。使用されている素材によっても異なりますが、この寿命は一般的に15年～30年ほどだと言われます。
サイディング外壁にもさまざまな種類があるので、やはり一概に言うことはできないのですが、基本的にサイディング外壁は耐久性が高く、旧来の外壁材と比較しえ耐用年数が長くなるとされているのです。
ただし、これはあくまでも適切に外壁のメンテナンスをしている場合に限ります。劣悪な条件下で放置されているような場合は、想定より早く耐久性が損なわれてしまうこともあるでしょう。
サイディング外壁以外の外壁材としては、一般的に以下のような外壁材があります。
・タイル外壁：40年
・ALC外壁：50年
・モルタル外壁：30年
いずれもサイディング外壁より高耐久なものが多いですが、これも、あくまでも適切なメンテナンスをした場合のの目安であることを念頭に置いておいてください。
外壁材の劣化が進むとよくあるサインに、「ひび割れ（クラック）」があります。
ひび割れからは雨水が侵入してしまうため、建材の劣化・腐食の原因となったり、ひび割れの位置によっては雨漏りの原因になったりすることもあります。
そこまで劣化してしまうと外壁塗装をしただけでは修復することはできません。外壁材自体の補修が必要です。
外壁材の補修用資材はホームセンターに行けば入手できるでしょう。
しかし素人仕事での補修ではなく、外壁塗装とあわせて業者に依頼するのがおすすめします。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
外壁塗装を業者に依頼することになると、「費用」がどのくらいかかるかということが気になると思います。
具体的にどういった作業内容に対して、どれくらいの費用が発生するのかを解説します。
一般的な戸建て住宅の場合は、外壁塗装だけなら100万円前後の費用が相場です。
外壁塗装は、「塗装面積が広い」「使用している塗料が高額」「特殊な作業現場になる」といった条件によって、かかる費用が高額になっていきます。
これに屋根塗装をセットで行う場合は、さらに30万～50万円の費用がプラスになります。
具体的な金額は業者ごとに料金設定がありますから、相見積もりをとって費用相場を確認するのがおすすめです。
一般的な戸建て住宅の場合は、外壁の張り替えや重ね張りの費用相場として100～300万円がかかるでしょう。
張り替えとは既存の外壁材を撤去して新しい外壁材を施工するもの、重ね張りは既存の外壁材の上に重ねるように新しい外壁材を施工するものです。
張り替えには既存の外壁材を撤去する工程が加わりますので、同じ施工現場なら、重ね張りより張り替え工法のほうが施工費用が高くなるでしょう。
一般的な戸建て住宅の場合は、コーキングの打ち替えは900円～1,200円/m、打ち増しは500円～900円/mが相場です。
2階建ての戸建て（30坪）で外壁のコーキングを補修する場合は、打ち替えで140,000円～200,000万円、打ち増しで100,000～150,000円程度が相場です。
いずれの場合も高所作業になりますので、足場代が別途必要です。ただし外壁塗装もセットで行うことにすれば、足場は共通で使えます。
相見積もりをとった場合、1社だけ安すぎたり高すぎたりする見積もりを出した業者には注意すべきです。
相場から大きく外れている見積もりを出すのは悪徳業者の可能性が高いからです。
費用相場を割り出して、相場内の業者に依頼するのが無難です。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
外壁塗装は上記のように相応の費用がかかるものです。
できるだけ長いスパンで寿命がもつようにしたいところですよね。
そこで、外壁塗装の耐用年数を延ばすポイントを解説します。
1つ目のポイントは「外壁を洗浄する」ことです。
外壁が汚れていると外観が悪くなりますし、塗膜の劣化にもつながります。
高所の壁面も掃除したいところですが、足場の設置や屋根に上ることはあまりおすすめできません。
できれば高圧洗浄機を用いて、高所に上らなくても高所の壁面を掃除できるようにしましょう。
2つ目のポイントは「グレードの高い塗料を選ぶ」ことです。
塗料にはグレードがあり、単価の安いアクリル塗料やウレタン塗料は費用を節約できますが、耐用年数はあまり長くありません。
シリコン塗料以上のグレードなら、15年以上の長い年数の耐用年数を得られるでしょう。
ただし、その分だけ費用も高くなりやすくなります。次の外壁塗装までの期間を長くできると考えれば、多少高くてもコストパフォーマンスには優れていると言えます。
3つ目のポイントは「5～15年ごとにメンテナンスを検討する」ことです。
定期的にメンテナンスを実施すれば外壁塗装の寿命は長持ちさせられます。
業者にメンテナンスを依頼すると、もちろん費用がかかってしまいますが、外壁材が劣化してから施工するよりは安く済むケースも多いので、総じていえば費用を節約することにつながるでしょう。
グレードの高い塗料を選ぶことが耐用年数を延ばすポイントと上記しましたば、特に20年以上の耐用年数がある「無機塗料」を選択肢に入れるのがおすすｍです。
これはガラスや鉱石などの無機物を配合して作られた塗料です。紫外線の影響を受けにくいという特徴があり、長い耐用年数を実現できます。
無機塗料の価格は既存の塗料の数倍しますが、次の外壁塗装まで20年以上の期間を設けることができるので、期間あたりの費用としてはコストパフォーマンスが良い塗料と言えます。
最新の塗料の性質にはさまざまなものがあり、耐用年数も長くなっていることが多い傾向があります。
ただし、上記したように耐用年数は「理論値」であり、カタログスペック通りの性能を発揮するかどうかは実際にはわかりません。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
最後に、築20年前後で外壁塗装を行う場合に注意すべきポイントを解説します。
1つ目のポイントは「費用相場を知っておく」ことです。
外壁塗装の料金設定は業者によって異なります。このため、具体的に現場で見積もりをしてもらわないと厳密な金額はわかりません。
複数の業者から相見積もりをとれば、それぞれの業者がその現場でどんな金額を見積もるのかがわかります。
似通った金額が提示されれば、それがその現場における費用の相場だと推測できます。
2つ目のポイントは「悪徳業者の特徴を知っておく」ことです。
悪徳業者は施工技術が伴っておらず、塗料も説明通りのものを使わない可能性があります。
他にも以下のような特徴がありますので、把握しておきましょう。
・訪問販売で突然来訪する
・不安をあおって契約を迫る
・相場よりも安すぎる、または高すぎる金額を提示する
・見積もりがいい加減
・質問してもいい加減な回答しかしない
・ホームページがない
・ホームページに業者の詳細情報が掲載されていない
・ホームページに施工事例が掲載されていない
とくにホームページの情報は業者を選定するのに重要なので、きちんと確認してください。
3つ目のポイントは「保証の内容を確認しておく」ことです。
外壁塗装ではどのようなトラブルが起こるかわかりません。そんな場合でも被害を最小限に抑えてくれるのが、業者の保証です。
これも業者によって保証内容が異なり、そもそも保証を設定していない業者もあります。
最低限、何かしらの保証があるところにして、選定するにあたっては保証内容や保証期間についてきちんと把握しておきましょう。
4つ目のポイントは「屋根塗装もセットで行う」ことです。
実は屋根は、外壁以上に紫外線や雨風の影響を受けます。塗膜の劣化に伴って塗装が必要になることも同じです。
外壁塗装と屋根塗装は、同じ足場を共用できるので、個別に依頼するより足場代を節約できます。
屋根塗装の費用分だけ施工費用は高額になりますが、屋根塗装もいつかは必要になることですから、機会を見て外壁塗装とセットで依頼するべきことがあります。
業者のホームページに料金についても記載されていると思いますが、作業現場ごとに具体的な費用算出の方法は異なります。
費用相場を知るためにも3社程度に相見積もりを依頼するのがおすすめです。
外壁塗装を検討すべきタイミングは「築20年以内」
築20年を経過すると、建物は外壁の劣化が目立ってきます。
実際に外壁の状態をチェックしてみて、劣化がみられるようなら、早めに業者を手配して外壁塗装をしてもらってください。
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