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外壁塗装の際には、必ず「養生」を行います。養生は塗装作業による余計な被害を防ぐものですが、具体的に何をどうするのかということがわからないと、なぜ養生費用というものが必要なのか、塗装業者の見積や請求を見て疑問を抱くかもしれません。
本記事では、外壁塗装に際して行われる養生について解説します。
外壁塗装時の「養生」はなぜ重要か
まず、外壁塗装の養生について、簡単に解説しましょう。
「養生」とは、さまざまな作業で行われるものですが、共通しているのは、作業が余計な個所に被害が及ぼすことのないように工夫することです。
とくに、塗料のような液状のものを使用する際には養生は絶対に必要です。本来の対象物以外に対して液状のものがかからないように養生を行います。
簡易な養生なら、被害が及ばないように、関係のない箇所にブルーシートなどを被せたりします。
外壁塗装では塗料を使用しますので、建物全体を飛散防止ネットなどで覆い、他の箇所に塗料がかかってしまうことのないように施工します。
養生の仕方によっては、特別な箇所を養生から外すこともあり、養生の仕方はケースバイケースです。
外壁塗装にあたっては必ず養生が必要になりますので、塗装業者に依頼する場合には養生費用がかかります。
いくらぐらいの費用になるかということは塗装業者によりますが、平均としては、1㎡あたり300円前後が相場でしょう。
養生も塗装作業そのものも面積あたりでかかる費用なので、建物の表面積が広いほど人件費と塗料代がかり、費用総額がかさむことになります。
塗装はわかるけど、養生に費用をかけるのには抵抗を感じるという人もいるかもしれませんが、養生費用をケチると、必要な養生がデメリットが大きくなります。
もちろん余計なコストはかけるべきではありませんが、養生費用は必要があって算出しているものですので、予算を削ってしまうとどこかに無理が生じてしまいます。
塗装業者が「余計な部分」にまで養生を行っていることはないでしょうか。
養生が必要な範囲として塗装業者が判断しているのは、塗装作業を行うにあたって塗料が付着したり、飛散したりすると予測する範囲です。
実際に塗装するのは外壁の一部分ですが、どれだけ熟練した施工者でも、塗料が周囲に飛散してしまうことは避けられません。
塗料が飛散しては困るものには、たとえば郵便受けなどの建物の付帯物などがあります。また、車庫に駐車している自動車、エアコンの室外機、庭の植物など、塗料が飛散してしまう可能性のある範囲には、しっかりと養生を行います。
逆に言えば、十分な養生を行わずに塗装作業を行う業者は杜撰であり、上記のようなところに塗料が飛散してしまう可能性があるということです。
外壁塗装において周囲に及ぼす影響を最小限に抑えるためには、塗料が飛散してしまう可能性のある箇所に十分な養生作業を行っていることを確認してください。
窓や室外機などの設備は何日も養生したままでは生活が不便になってしまうので、その日の作業後に養生を解除することもできます。事前にどの箇所の養生を最小限の時間行うかということについては業者に確認しておきましょう。
上記したように、養生にかかるコストは業者ごとに単価が異なります。
業者によっては1㎡あたり400円台の費用を算出するところもあります。
少しでも低い予算で外壁塗装をしてもらうためには、養生費用の単価を見積もりでよくチェックしたほうがいいでしょう。
外壁塗装時の「養生」はなぜ重要か
業者によっては、いい加減な養生だけで塗装作業を開始してしまうこともあります。
外壁塗装で養生が不適切だと、具体的にどのようなデメリットがあるでしょうか。
養生がいい加減な状態のまま外壁塗装を行ってしまうと、全体の塗装そのものの仕上がりが同じようにいい加減なクオリティになってしまう可能性が高いでしょう。
外壁塗装においては、塗装を施す箇所ごとに塗料の種類を変えることがあります。
そんなとき、いい加減な養生しかしていないと、本来その個所に塗布するべきではない塗料が付着してしまうことになります。
その結果、全体の塗装のクオリティも低いものとなり、つまり適当な仕上がりの外壁塗装になってしまうのです。
仕上がりが低品質だと見た目も今ひとつですし、場合によっては塗膜の耐用年数が低下してしまう可能性もあります。つまり再塗装を行わなければならなくなる時期が、本来よりもずっと早く来てしまうということです。
そのようなことのないように、万全の仕上がりになるよう最適な養生をしてもらいましょう。
2つ目は、養生がいい加減だと、外壁塗装を行った結果、余計な個所にまで塗料が付着してしまうことです。
建物やその周辺にある物の中には、塗料が付着してしまっては困るものがたくさんあります。具体的には郵便受け、車庫に駐車している自動車、エアコンの室外機、庭の植物などです。
養生作業がいい加減だと、上記のような箇所にまで塗料が付着してしまう可能性が高いでしょう。
植物などに塗料が付着してしまうと、簡単には落とせませんし、枯れてしまうこともあります。塗料が飛散して付着しないようにするためには、塗装作業前にしっかりと養生作業を行う必要があるのです。
外壁塗装前の養生をいい加減に済ませてしまうと、外壁塗装自体の工期が長引いてしまうことがあります。
養生とは、塗装箇所以外に塗料が及ばないようにするための工夫ですから、いい加減に行ってしまうと、塗料が余計な個所にまで及んでしまいます。
それを修正するための作業が必要になってしまうと、予定していた工期には含まれていない余計な作業を行うことになります。
その結果、当初予定していた工期では作業がおさまらなくなり、工期が長引いてしまいます。業者がきちんと養生を行っていなかったことによる作業ですから、その分の追加工賃がかかることはないはずですが、工期が意味なく延びていいことはひとつもありません。
養生をどの程度入念に行うかというレベルは、業者ごとに異なります。
近隣との関係を重視するなら、どの程度まで養生作業をしてもらえるかを事前に確認しておくことをおすすめします。
それでは養生が不十分だと判断したら、別の業者に外壁塗装を依頼することも選択肢に入れましょう。
外壁塗装時の「養生」はなぜ重要か
しっかり養生してもらうことで、外壁塗装における余計な被害が起こらないようにできます。
しかしながら、養生そのものによって、生活が不便になってしまうことは、ある程度避けられません。養生する際に、生活への悪影響を最小限にするために実施したほうがいい対策について解説します。
1つ目のポイントは「窓」に関することです。
窓は外壁のすぐそばにあるものですから、外壁塗装前には塗料が付着してしまわないようにしっかりと養生を行います。
養生している間は、窓を開けることができなくなります。
季節によっては窓を閉め切るのはちょっと不便ですよね。
どうしても窓を開けたいときには、事前に塗装業者にそのことを通知してください。
業者によって対応は異なることもあるかもしれませんが、真っ当な業者なら、その日の作業が終わるたびに優先的に養生を解除してくれるはずです。
もちろん窓の周辺の外壁を塗装しているときに窓を開けることはできませんが、塗装作業が終わる夕方以降であれば、窓を開けることができるようになるはずです。
窓の開放は生活の質にも大きく影響しますので、開け閉めが必要になる窓があったらきちんと業者に通知し、速やかに作業してもらって、窓を開けられるようにしてもらいましょう。
2つ目のポイントは「エアコンや換気扇」に関することです。
外壁塗装前には、換気扇の換気口やエアコンの室外機にも養生を行い、これらの設備が使用できなくます。
換気扇は季節を問わず使うものですし、夏や冬にエアコンは欠かせません。これらが使用できないことは、生活の質を下げるということになります。
そんなときには、「専用のカバー」を使用することで、普段と同じように設備を使用することができます。
専用のカバーを使用すれば、室外機や換気扇に塗料の影響が及ぶことはなく、同時に養生中も室外機や換気扇を稼働させることができます。
塗装作業中に換気扇やエアコンが使えないことがストレスにならないように、前もって塗装業者に通知し、専用のカバーの準備をしてもらいましょう。
3つ目のポイントは「植物」に関することです。
庭に植物がある家は珍しくありません。植木鉢などは室内に避難させることもできますが、地植えの庭木などは塗装機関中に植え替えることなどできません。
そのため、外壁塗装の作業中は庭の植物も養生の対象になります。
しかし何日も養生し続けると、日当たりが不足するなど、その植物の生育に悪影響を及ぼしてしまいます。
外壁がきれいに塗装完了しても、養生を解除した後に庭木が枯れてしまっていては、がっかりですよね。
そのため、庭にある植物を養生してもらうときは、塗装作業に応じた最小限の期間だけ養生してもらうようにしましょう。
どのくらいきめ細かく対応してもらえるかは業者によりますが、フレキシブルに対応してくれる優良業者もあります。庭木の生育に影響しないように養生してもらえるように交渉してみてください。
メッシュシートは足場作業中に材料や工具など落下するのを防止したりするためにも用いられ、安全に配慮し、足場を覆うように足場の外周に設置されます。
強風の際には、風のあおりを受けやすく、足場を崩す原因になってしまうこともあるので、メッシュシートを取り付ける際には、急な天候不良にも気を配り、万が一のときに備えた準備をしておくことが必要です。
外壁塗装時の「養生」はなぜ重要か
外壁塗装を行う際には、塗装業者にしっかり養生してもらってから作業してもらうことが重要で、養生が不十分だと、余計な被害をもたらしてしまうことがあります。
養生の程度は、塗装業者の質を表す鏡でもあります。養生の品質や作業の柔軟性は業者によって異なりますので、複数の業者から相見積もりをとる際には、各業者の対応をヒアリングして、最適な養生によって生活の不便を感じさせない塗装作業を行ってくれる業者を選定してください。
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