外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

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外壁は、経年劣化を防ぐために塗装を行う必要があります。
ただし一度施工すればその効果を恒久的に保てるわけではなく、定期的に実施しなければなりません。
塗装には耐用年数があり、さまざまな条件によってその年数が変化するため、それによって工事を繰り返さなければならないのです。

本記事では、外壁塗装における塗料の耐用年数について解説します。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

外壁塗装は経年で劣化してしまう

そもそも、「塗装した外壁が劣化してしまう」というのは、具体的にはどのような現象なのでしょうか。


外壁の塗装が劣化してしまう原因

外壁は日常的に外気にさらされているため、日々の雨や風、紫外線などの外的要因から受ける刺激によって劣化していきます。

もちろん建てられて数日で劣化してしまうようなことはありませんが、何年も経るうちに風雨や紫外線の影響を受け続け、徐々に劣化が進んで、放置すると、最終的には建物の外壁としては致命的な状態にまで変化してしまいます。

そんなことにならないように行うのが「外壁塗装」です。

外壁を塗装することによって表面に塗膜を形成し、いわばバリアーのように外壁の地肌を風雨や紫外線から守るわけです。

ただし、塗装を行いさえすれば外壁劣化の心配が不要になるかというと、そんなことはありません。

外壁塗装による塗膜も外壁と同じように紫外線などの影響を受け、次第に劣化していくからです。

つまり、外壁塗装の劣化とは、風雨や紫外線によって外壁の塗膜が外壁を守れなくなる状態になることです。そのために外壁の地肌に直接これらの影響が及ぶようになり、外壁そのものの機能に問題が生じてしまうような状態です。

外壁塗装が劣化するとどうなる?

外壁塗装が劣化していくのを放置していると、最終的には外壁の防護機能が完全に失われ、建物自体の劣化を招くことになります。

前述のとおり、外壁塗装は塗膜によって風雨などの影響から外壁を守っています。

しかし、風雨や紫外線の影響は、外壁塗装の塗膜を劣化させますから、塗膜は次第に薄くなり、最終的には外壁を防護する機能を喪失してしまいます。

その時点で再施工など必要な工事が必要になります。もし塗装の防護機能が損なわれた状態を放置すると、劣化は外壁そのものに及んでいきます。塗膜による防護がない状態ですから、風雨や紫外線の影響をダイレクトに受けてしまうのです。

その結果、外壁はひび割れを起こし、そこから雨水が侵入して、建材を腐食させていくでしょう。

さらに進行すると、建物自体の耐久性にも問題が生じ、例えば大きな地震が発生した際に倒壊してしまうというリスクにつながっていきます。

もちろん資産価値としても低下してしまうことになるので、仮にその状態で売却しようとしても良い値段はつかないでしょう。

このように、外壁塗装の劣化を放置すると、最終的に大切な住宅の劣化で住人の命を脅かしたり、資産価値を損なってしまったりすることになるのです。

こうしたことにならないように、外壁塗装の劣化が進んでいる建物は、計画的に外壁塗装の再施工を実施する必要があります。

外壁塗装の耐用年数とは?

外壁塗装の耐用年数とは、「使用限度」のことを指します。

「ウチは〇〇塗料で施工したから、○年は絶対に安心だ」と勘違いしてしまいがちなのですが、これは厳密には正しくありません。

つまり、「一般的な使い方をした場合において、メーカー・施工業者が保証できる使用限度」が外壁塗装の耐用年数の目安なのです。

一般的ではないような事情が発生しているような場合には、メーカーや施工業者が目安として提示した耐用年数を経過していなくても、再施工しなければならないほど劣化してしまうこともあり得ます。

例えば台風などの天候系の災害に毎年見舞われるような地域では、塗膜が早く劣化してしまうことも珍しくありません。

逆に、塗膜が劣化する原因である「風雨や紫外線」の影響を受けにくい環境なら、目安となっている耐用年数をとっくに経過しているのに、まだ数年は再施工しなくてもいいような状態ということもあります。

このように、外壁塗装は、各住宅・建物の個別の事情を考慮したうえで、塗装が劣化しているサインを見落とさずに、計画的に再施工を検討しなければなりません。

イロドリからのアドバイス

今現在、半永久的に劣化しない、夢のような外壁塗装用塗料は存在していません。
どれだけ高性能な塗料を用いようと、何十年か先の未来においては必ず再施工が必要になります。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

外壁塗装の耐用年数を決めるもの

前項では、外壁塗装の耐用年数は個別の環境によると書きましたが、ネット上を調べてみると具体的に○年と提示している情報も見受けられます。

外壁塗装の具体的な耐用年数を決めるのは何なのかということを説明しましょう。


耐用年数は塗料ごとに異なる

外壁塗装の耐用年数を決める最大の要因は、「塗料の種類」です。

塗装業者は塗料メーカーが開発したさまざまな塗料を用意しています。予算などの条件に応じて、さまざまな塗装プランを提供できるようにしています。

大まかに言うと、外壁塗装用の塗料の耐用年数は、価格に比例しています。

アクリル塗料:最も安いが、最も耐用年数が短め
ウレタン塗料:アクリルほどではないが耐用年数は短め
シリコン塗料:価格と耐用年数のバランスが良い
フッ素塗料、ラジカル塗料など:高性能で高耐久性が謳われているが、価格は高い

一般的には、価格はかさむものの耐用年数や性能面で優れている「シリコン塗料」や「フッ素塗料」などが推奨されることが多いです。

1回あたりの施工費用で比べると、アクリル塗料やウレタン塗料の数倍になってしまうケースもあるのですが、耐用年数の方も数倍になりますので、再施工しなくてはならない頻度を考えればコストパフォーマンスが良いのです。

「数年に1回の頻度で再施工が必要な安い塗料」より、「10年以上もつ塗料で施工頻度を少なくする」ほうが、長い目で見ればお得ですよね。

また、最新の塗料は耐用年数だけでなく機能性にも優れたものがあります。施工業者から見積もりをもらうときには、どんな塗料の選択肢があるかということを念入りに担当者に確認することをおすすめします。

「本当の耐用年数」がわからない塗料も多い

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実は、塗料の耐用年数は、本当のことがわからないものも少なくありません。

「耐用年数が飛躍的に長くなった最新塗料」と言われても、発売されたばかりでは、本当に耐用年数が謳われているほど長いかどうかはわかりません。

開発販売されてから年数の経っている塗料は、さまざまな業者によって、実際にどのくらい期間耐用したのかというデータが蓄積されていますから、耐用年数としての信頼度が高いのです。

技術の進歩によって新しく生まれた塗料は、理論上の耐用年数は長くても、そこで謳われている耐用年数が経過していないものが多く、理論上の耐用年数が正しいかどうかは、塗料メーカーの信頼性に頼るしかありません。

専用の機材を用いれば耐用年数を測定することはできます。しかし、やはり実際に利用した建物での耐用データに比べると、あくまでも理論上のデータに過ぎないわけです。

また、製造しているメーカーが少ない特殊な塗料は、そのメーカーが主張する耐用年数が基準となってしまうため、複数のメーカーによる平均値を出すこともできません。

耐用年数はあくまでも「目安」である

前の項で述べたとおり、外壁塗装の耐用年数には、その建物の立地環境要因も大きく関わります。

仮に、二つの外壁を同じ塗料で同時に塗装しても、同じタイミングで劣化していくとは限らないわけです。再施工しなければならないタイミングも同時にはならないでしょう。

外壁塗装の耐用年数や劣化要因は、大変複雑ですから、正確に分析することは難しく、素人判断で勝手に「◯年は絶対に大丈夫!」と判断することはできません。

外壁塗装の耐用年数は、要するにあくまでも「目安」に過ぎないのです。

目安とされた年数が経過した段階で、外壁の状態をチェックし、再施工すべきかどうかを判断する材料のひとつにするのが正しい態度です。

イロドリからのアドバイス

同じ種類の塗料でも、添加物によって耐用年数は変動します。
塗料の知識が豊富な塗装業者に見積もりの段階で確認し、理想とする耐用年数の目安がある塗料で塗装を行ってもらいましょう。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

外壁を塗装すべきタイミングとは

上記したように、外壁塗装の耐用年数はあくまでも目安に過ぎないため、実際の外壁塗装の劣化具合は、そこに住む人が目視で確認するのが一番です。

「外壁塗装が劣化しているサイン」を6つ解説します。


チョーキング現象

外壁塗装の劣化で最も有名でわかりやすいのは「チョーキング現象」です。

チョーキング現象とは、外壁を触った際に白っぽい粉がつく現象のことで、塗料に色をつける材料である「顔料」が、塗料の劣化によって露出する現象です。

このチョーキングを放置していると、外壁の下地材が劣化しやすくなりますから、早めに再施工の計画を立てるのがおすすめです。

塗膜のはがれ

塗膜のはがれ

塗装がはがれている状態で、塗膜と外壁の密着性が失われると後述の「ふくれ」が起き、最終的に塗膜がはがれ落ちてしまいます。

塗装の下地や外壁自体が露出している状態であるため、早めに再施工しなければなりません。

塗膜のひび割れ

塗膜のひび割れ

塗膜が劣化して外壁に風雨や紫外線の影響が出始めると、次第に塗膜や外壁そのものが「ひび割れ」を起こしてしまいます。

髪の毛ほどの細いひび割れなら心配しなくてもいいこともありますが、「シャーペンの芯が入るほどの隙間」が見られたら、早めに再施工が必要になります。

細いひび割れであっても、あまり見た目が良いものではありません。外壁塗装の機能がかなり低下している証拠でもあるので、計画的に再施工の実施をしておきましょう。

塗膜のふくれ

塗装がふくれている現象で、塗膜と外壁との間の密着性が失われたことにより起こります。

見た目が悪いだけでなく、再施工しないで放置をすると最終的に前述の「剥がれ」へと移行してしまいます。

塗膜の変色

塗装から年数が経過すると、主に紫外線が原因となって塗料の中の樹脂や顔料が劣化し、「変色」や「退色」などの現象が発生します。

この現象は外壁の見た目が悪くなっているだけなので、耐震性など建物の機能性や耐久性には影響しないこともあるのですが、見た目を改善するためには、早めに再施工を検討することをおすすめします。

カビ

カビ

塗装から年数が経過すると、外壁塗装が劣化して塗膜の表層面が水分を含むようになってしまい、その水分が原因となって「カビ」や「藻」が外壁表面に発生します。

特に周囲の建物や植物、方角などの関係で日当たりが悪い外壁は、カビや藻の汚れがひどくなりやすいでしょう。

イロドリからのアドバイス

外壁塗装の劣化は、さまざまな形で表面化します。
これらのサインを見逃すことなく、必要に応じて速やかに外壁塗装の再施工を手配してください。
見た目が悪いだけでなく、建物の劣化スピードが早まってしまいます。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

外壁塗装の耐用年数を長持ちさせる方法

外壁塗装は恒久的に効果を保つものではなく、いつかは劣化して再施工が必要な状態になります。劣化を止める方法はありません。

そうは言っても、1回あたりにかかる施工費用や、施工の手間を考えると、少しでも外壁塗装の効果を長持ちさせたくなるでしょう。

外壁塗装の耐用年数を少しでも長持ちさせる方法はあるのでしょうか?


耐用年数の長い塗料を使う

外壁塗装の耐用年数を長持ちさせるには、「耐用年数の目安が長い期間である塗料を選択する」のが一番です。

施工費用を抑えるため、なるべく安い塗料で済ませたいと思っても、値段の安い塗料はたいてい耐用年数が短めです。すなわち、再施工が必要になるまでの期間がどうしても短くなってしまうのです。

耐用年数の目安が長い塗料を使用すれば、環境などの要因にもよりますが、外壁塗装が致命的に劣化するまでの期間を比較的長くできるでしょう。

耐用年数が長いことで有名な塗料に、「フッ素塗料」があります。

他にも「光触媒塗料」「ラジカル塗料」など、さまざまな新しい塗料が開発されており、塗装業者によっては最新の塗料を使用できるところもあるでしょう。

ただし、前述のとおり、最新の塗料の耐用年数はあくまでも理論上の数値ですので、実際には期待した期間ほど長持ちしないこともあるかもしれません。

技術力のある業者に依頼する

外壁塗装の耐用年数は、「塗装業者の技術力」によってを左右されます。

簡単に言えば、技術が伴わない業者や、手抜き施工を行うような悪質業者に外壁塗装を依頼してしまうと、外壁塗装が早く劣化し、時には目安の耐用年数の半分以下の期間しか経っていないのに、致命的なほどに劣化が進んで、また施工し直さなければならなくなってしまうこともあります。

技術力に優れた優良業者であれば、培ってきた技術とノウハウを生かして、長年にわたって外壁を守り続けられる優れた外壁塗装を実施できます。

優良業者の見つけ方については、次の項で詳しく解説します。

セルフケアを行う

しっかりと外壁を守れる高品質な外壁塗装は、技術を持っていない素人には難しいと思います。プロフェッショナルである塗装業者に依頼するのが一番です。

しかし、外壁の寿命を長持ちさせる「セルフケア」は、ご自分でも十分に行っていただけます。

中でも重要なのは、カビ対策のセルフケアです。

日当たりの良くない外壁や植え込みの近くの外壁は、湿気がこもりやすいのでカビや藻が生えやすくなります。

外壁の近くの植え込みはこまめに刈り込み、また遮蔽物になるような物を置かないようにして、外壁周辺の風通しを良くしましょう。

すでにカビが生えてしまった場合は、それを放置すると外壁全体に広がりますので、見つけたらすぐに洗い落としてください。

ホースで水をかけながら軟らかいスポンジでこすって軽く水洗いするのが基本です。

落ちにくい場合はカビ取り剤や壁の洗浄専用の洗浄剤を使用してください。

お持ちの場合は高圧洗浄機を使って外壁を洗浄すれば、手軽に高所の汚れも落とせて便利です。

イロドリからのアドバイス

外壁塗装の耐用年数を延ばすために、適切なセルフケアを行い、こまめに外壁の状態をチェックしておきましょう。
カビを見つけてもすぐに対処すれば劣化を防げますし、チョーキングやはがれなどの状態も早めに発見できます。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

優れた業者を探す方法

前述したように、外壁塗装の耐用年数を延ばすためには、技術力の高い優れた業者に外壁塗装を依頼するのがおすすめです。

優れた業者を探すためのポイントを紹介しましょう。


口コミや評判をチェックする

口コミサイトや業者を評価しているサイトで業者の評判をチェックしてみましょう。ひとつの選定ポイントになります。

優れた業者に施工してもらうと、依頼主はその業者を高評価するでしょう。

口コミサイトには、同業種の業者を評価順に比較できるものがあり、便利です。

ただし、口コミや評判をチェックする際には、注意してほしい点があります。

まずひとつ目は、「業者自身のHPに掲載されている評価はあてにならないことがある」ということです。

多くの場合、良い評価だけを掲載しており、第三者の口コミサイトのように悪い評価も掲載されていないので、適正に評価しにくい傾向があります。

もうひとつは、「ネット上の口コミ・評判にはウソや過大評価・過小評価も少なくない」ということです。

そのため、ひとつの口コミサイトに書かれていることを鵜呑みにはせず、できれば複数の媒体で口コミ・評判を集め、その業者の仕事ぶりをチェックしましょう。

相見積もりして担当者や見積もり内容をチェックする

業者を評価できる方法のひとつが、「相見積もり」です。

相見積もりとは、同じ条件で複数の業者に見積もりを出してもらい、その内容を比較して実際に依頼する業者を決めることです。

外壁塗装にかかる費用は気軽に依頼できるような金額ではありませんので、必ず相見積もりをとって、費用を比較してください。

相見積もりを出してもらうことが「優れた業者を見つける」のに役立つのは、各社の見積もりを見れば、「その業者の態度・応対品質」や「見積もりの具体性と質問内容をきちんと回答してくれるかどうか」などを知ることができるからです。

残念ながら、見積もりを見ただけでは優れた技術を有しているかどうかは見きわめにくいのですが、悪徳業者を避けるためには、これらのポイントが重要です。

良心的な業者なら担当者の対応も良く、見積もりの内容も具体的で、質問すればきちんと回答してくれるはずです。

塗装技能士1級の資格を所持しているか確認する

優れた技術を有している業者を見つける方法としては、「塗装技能士1級」の資格所持者が何人いるか、ということをチェックするというものもあります。

塗装技能士1級とは、5年以上の実務経験と深い知識を有する職人が、学科および実技の試験を突破して獲得する国家資格です。

その会社に所属している職人の多くが塗装技能士1級を所持していれば、知識と技術があるだけではなく、社員の教育も徹底していると言えます。

相見積もりを依頼する際、「何割くらいの人が塗装技能士1級を取得していますか?」と質問してみましょう。

この資格を取得するには5年の実務経験が必要です。経験が足りない若手もいますので、全員が取得していることは考えにくいですが、6~7割の職人が塗装技能士1級を取得しているような業者は、安心して仕事を任せられる優良業者と評価できるのではないでしょうか。

イロドリからのアドバイス

相見積もりを依頼する業者数を多すぎると、選定に時間がかかり、実際の施工作業にとりかかってもらうまでに時間がかかります。
ネットなどで情報を集め、3社ほどに絞って相見積もりを依頼しましょう。

外壁塗装の耐用年数は何で決まるか?

【まとめ】外壁塗装の耐用年数は条件次第、技術力のある業者に任せよう

外壁塗装の耐用年数は、条件次第で変動するため一概に何年と言うことはできません。
ただし、少しでも外壁塗装の効果を長持ちさせるための工夫はたくさんあります。

コストパフォーマンスの良い塗料を使ってもらったり、施工業者についてもしっかり検討して、少しでも耐用年数が長く、機能的な施工を実現して、大切な住宅・建物を自然の脅威から守りましょう。

イロドリ株式会社へご相談ください!

イロドリでは、耐用年数の長い高性能な塗料を使用したプランもご用意しておりますので、東京・神奈川・埼玉の外壁塗装などのお悩みはイロドリ株式会社までご相談くださいませ!

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